《厚労省・医療計画の見直し等に関する検討会》
医療計画検討会年内とりまとめは困難に
厚生労働省の医療計画の見直し等に関する検討会は26日、基準病床をめぐり一般、療養を区分した新たな算定式等について議論を行った。しかし、委員からは新たな算定式の検討は「時期尚早」との意見が相次ぎ、議論の掘り下げを求める声があがるなど、当初予定していた年内の報告書のとりまとめは難しくなってきた。
この日の検討会では、ワーキンググループ(WG)がまとめた報告書をたたき台に議論を継続。基準病床の存否について報告書には、廃止と存続をいずれも条件付きで両論併記している。ただ、当面は存続させる方向性を示唆しており、一般病床と療養病床を区分した新たな算定式も盛り込んでいる。
新たな算定式では、一般病床については平均在院日数、入院回数、病床利用率で算出。療養病床は長期療養の需要から介護施設(介護療養型医療施設を除く)で対応可能なものを引いて算出する。それぞれの数値の具体的な算出方法は固まっていないが、入院回数は「退院患者ととらえる考え方もある」(医政局指導課)。一般病床の算定にはさらに平均在院日数推移率を追加する案も検討されている。
一般、療養を問わず2次医療圏ごとに年齢階層別人口や入院率、病床利用率、平均在院日数推移率などを加味した現行の算定式は、昨年8月に届出が済んだ病床区分が定着するまで変更されないことになっている。今回、WGの報告書では「定着したと考えられる」とし、新たな算定式の導入を求める根拠としたが、医療提供側委員は、これに反発。新たな算定式が決まると一般、療養の間で病床変更ができなくなるというのが最大の理由で、「日本医師会、病院団体ともに定着していないというのが一致した考え」(土屋隆委員・日本医師会常任理事)、「定着したと考えるのは早い」(豊田堯委員・日本医療法人協会会長)など異論を唱える意見が相次ぎ厚労省に根拠となるデータの提出を求めた。
医療計画をめぐっては、既存病床の既得権益化を指摘した2002年の旧総合規制改革会議による2次答申に基づく閣議決定で、2005年度前半までに病床規制の在り方を含めて検討することになっている。同検討会は当初、年末までの報告書のとりまとめを予定していたが、厚労省では「さまざま意見が出ている」(医政局)と受け止めており、延長も視野に入れている。
《中医協・診療報酬基本問題小委員会》
混合診療めぐり12月中にも意見集約
中央社会保険医療協議会診療報酬基本問題小委員会は26日、これまで2回実施した混合診療に関するヒアリングをもとに、論点を明確にし意見を集約するための議論を行った。そのなかで支払側委員は、医師が新しい医療技術に積極的に取り組むためのインセンティブを考えるよう要請。それに対し、診療側委員は「患者は一情報で選択できるか疑問がある」とし、混合診療の解禁や特定療養費制度の拡充に関して慎重に検討していく必要性を強調した。
中医協で議論になっているのは、(1)基本的な考え方、(2)患者の選択と情報の非対称性、(3)医療保険と無関係のサービス・医療行為の類型化、(4)高度先進医療の改革、(5)選定療養の改革、(6)特定療養費制度の拡充等の6項目であり、具体的には、▼高度先進医療における特定承認保険医療機関の承認要件の簡素化や簡素化対象技術のさらなる拡大、▼乳がん治療における乳房の再建術の保険診療と保険外診療の併用、▼保険適用回数制限がある医療行為を制限回数以上に行うことや追加的リハビリ、追加的看護配置について保険診療と保険外診療の併用を認めること等、おおむねこの3点が議論の中心的課題となっている。
このうち回数制限のある医療行為について、松原謙二委員(日本医師会常任理事)は、「規制改革会議では、ピロリ菌の除菌の3回目以降を混合診療で行うことが課題として出ているが、2回実施して効果がない場合そのピロリ菌は耐性菌となっているので3回以上やっても無意味ということがわかっている。腫瘍マーカーは定期的に実施し、その変化を見ることもあり得る。回数制限は行わず現場に任せるべきだ」とし、回数制限の見直しを求めた。
今後は、今回の議論をもとに公益委員が特定療養費制度のあり方についてのとりまとめを行い、12月中に再度小委内で意見集約を図る方針だ。
《社会保障審議会介護保険部会》
介護保険新制度開始は早くても2009年
中村秀一老健局長は29日の社会保障審議会介護保険部会で、仮に来年の通常国会で被保険者・受給者拡大を内容とした改正介護保険法が通過した場合、施行時期は「早くても2009年度となる」との見通しを示した。
厚生労働省が示した改正介護保険法が成立した場合に想定されるスケジュールによると、要介護認定の準備作業は法成立年に若年者を対象とした介護実態調査を実施し、翌年に介護実態調査や小規模モデル事業、法成立2年後に全国規模のモデル事業、3年後に要介護認定の開始など行うと、法成立後4年に開始できる。 ケアプラン・ケアマネジメントについても法成立後3年を準備に要し、市町村介護保険事業計画でも3年間かかるとした。厚生労働省では、準備作業を効率化して期間を短縮することも可能だが、介護保険制度は3年ごとに保険料を設定する仕組であるため、次々改定の2009年度より前にはできないとした。
MMPG提供
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