《中央社会保険医療協議会》
中医協がようやく正常化へ
中央社会保険医療協議会は27日の全員懇談会で、星野進保会長が提出した「中央社会保険医療協議会の在り方の見直しについて」を了解した。これを受けて中医協は懇談会後に総会を開催し実質的な審議を開始。
歯科診療報酬をめぐる贈収賄事件の発覚後、中医協は半年以上にわたって中断していたが、ようやく正常化のはこびとなった。
「在り方の見直し」では、透明性の確保について「審議の過程において非公開で協議が行われることがあった」とこれまでの審議過程で不透明な部分があったことを認めた上で、今後は「非公開で協議を行った場合は、公益委員が協議の経過を公開の場で報告する」とした。また、診療報酬改定に関し「結果の検証が不十分」という指摘に対しては、「診療報酬改定の結果の検証を行い、その後の議論につなげることが必要」とし、公益委員を中心に改定結果の検証のための部会を設置するとした。部会の体制は本年度中に決める。
保険者及び被保険者8人、医師、歯科医師、薬剤8人、公益4人の計20人の委員構成については、「支払側委員と診療側委員の協議を公益委員が調整して合意を得るという三者構成を堅持する」として、従来の体制を維持するとした。ただ、現在欠員になっている連合と日歯の4人の委員の今後の推薦依頼については、連合は2人の委員のうち1人を「患者一般の声をより適切に反映できるような委員」を推薦するとして、現在検討中であることから、連合に対しては当面、1人のみ推薦を依頼する。日歯は、日歯と日本歯科医学会の両者から1人ずつ委員を推薦するという改善案をすでに提出しており、これを受け入れる方針だが、贈収賄事件への関与の重さから当面は日歯への推薦依頼は行わず歯科医学会からの委員の推薦だけを受け付ける。日歯の推薦委員は日歯改革検討委員会の改善案を踏まえたうえで推薦を依頼するとした。
委員の任期は、改善の提案を行った3団体ともに3期6年を上限とするよう提案があったことからこれを尊重し、厚生労働大臣に対して現在5期10年と閣議決定している任期の変更を求めた。さらに、診療報酬改定に国民の声を適切に反映させるため、中医協委員が国民の意見を聞く機会の検討を行い、本年度中に結論を得ることとしている。
《官製市場開放委が厚労省ヒアリング》
混合診療問題 溝埋まらず
規制改革・民間開放推進会議の官製市場民間開放委員会は22日、混合診療解禁に関して厚生労働省の公開ヒアリングを実施した。厚労省は混合診療について「安全性の確認できない治療法が提供されることになり、公的保険制度に対する期待と信頼が損なわれる」など、特定療養費制度を活用する従来の考えを主張。これに対し委員会側は「トップ(首相)の混合診療解禁という指示にもかかわらず時期尚早と繰り返すことは納得がいかない。患者、国民の立場ではない」として、あくまで、全面解禁を求める方針を強調した。
この日、規制改革・民間開放推進会議は厚労省に「いわゆる混合診療の解禁に関する厚生労働省に対する申し入れ」を行った。申し入れでは「厚労省は、特定療養費制度のもとで対応するとしているが、決定方法に不透明さが残る行政の個別事前承認制度による対応は受け入れがたい」と、混合診療の解禁を迫った。
一方、厚労省は保険外診療と保険診療を併用する場合に一定の制限が必要とする理由について、「医療保険は医療提供側と支払側の契約に基づいて成り立っているのに、契約の当事者が認めていない診療の一部にも保険から支払われる場合がある」と、危機感を示した。また、現在でも予防的処置や診療環境などが保険診療と併用されていることについては、「保険診療から完全に独立しているため、患者が選択するものであることが確保されている」と理由をあげた。
規制改革・民間開放推進会議は、年末までに方針をとりまとめる予定だが、依然意見は平行線をたどっており、今後の会合でも意見集約は厳しい情勢だ。
《民間議員が諮問会議に提案》
「『軽度医療』は保険給付の対象外に」
政府の経済財政諮問会議は22日、社会保障制度の一体的な見直しについて継続的に議論した。この日、牛尾治朗氏ら民間議員が提出した「社会保障制度の一体的見直しに向けて」では、年金・医療・介護の一体的改革について「持続性を持たせるためには全体の給付費を経済成長の伸びに見合うものにする必要がある」と提言。年金制度に続き、医療と介護でも給付費をGDPの伸び率以下に抑制するため、厚労省による5年ごとの給付計画策定と、給付費の総額管理を求めた。
医療費については、すでに閣議決定されている医療制度改革の実行に合わせ、診療報酬の決定にかかわる中医協の見直しや年内の決着を目指す混合診療の解禁を要請。さらに、低所得者の配慮を行いつつ、「軽度医療などは公的保険の給付対象から外す」と提案し、程度が軽い一部の診療については全額自費か民間保険を活用するよう求めている。
給付費の総額管理を迫る民間議員からの提案に対し、臨時議員として出席した尾辻厚労相は「現場を預かる立場としては、(給付費は)必要額を積み上げている面もあり、理解をいただきたい」と難色を示したが、竹中経済財政担当相は会議後の会見で「(出席者の)多くの方は総額管理が必要という理解だった」と報告した。
MMPG提供
医業経営に関するお問い合せはご遠慮なく当社までお申し出下さい。

|