《明治安田生活福祉研究所》
病院の資金調達「基本的経営データ整備を」
明治安田生活福祉研究所はこのほど、厚生労働省の医療施設経営安定化推進事業「医療機関の経営評価方法に関する調査研究」(委員長・田中滋慶應義塾大学大学院教授)で、病院の間接金融型資金調達のための経営評価手法などを検討した報告書をまとめた。
病院の資金調達に関しては、既に厚労省の検討会が間接金融型資金調達とする方向性を打ち出しているが、その際、病院経営に関する適正な評価が重要であるため、同研究では評価手法の開発について検討していた。
報告書では、まず銀行の病院審査の現状について「決算書と担保を見ているだけ」と満足な審査が行われていないことを指摘。さらに「患者が減ったのか、どの診療科が問題なのかなど、要因分析を行っていない」こともわかったとしている。その原因として、▼要因分析できるデータが整備されていない、▼病院も協力的でない、▼銀行が自らのリスクを取るかわりに、病院を厳格に審査する意識が弱い―などをあげた。
その一方で、銀行は診療報酬の払い込みが受けられることや診療報酬額の動きを見ることによって業績チェックができ、債権保全にも役立つことから、「よほどの問題がない限り、融資については前向きに行っている」と委員会は分析している。
これらを踏まえて報告書では、「病院は経営内容を透明にして銀行の信頼を得ることが必要」として、銀行とのコミュニケーションを活発にすることを提案。さらに、「銀行との信頼関係構築には、患者データや他院との比較可能な基本的経営データを、すぐに出せる状態にしておくことが不可欠」とデータの必要性も示した。その上で「病院会計準則、医療法人会計準則の整備・徹底、情報開示を積極的に行うことが重要」と具体的な取り組みを求めている。
《厚労省・水田保険局長》
「中医協見直し 早急に取り組みを」
厚生労働省保険局の水田邦雄局長は25日、中央社会保険医療協議会で、中医協をめぐる贈収賄事件について遺憾の意を示した。その上で、「事件と関連して中医協のあり方や見直しについて意見が出ているが、これらの意見をふまえ、合意できるものについては早急に取り組まなければならない」として、様々な意見を聞きながら改革を進めていく考えを明らかにした。
また次期診療報酬改定に向けては、「昨年3月に閣議決定した基本方針にそって、医療技術の適正な評価、医療機関のコスト等の適切な反映、患者の視点の重視―を3本柱として、取り組んでいきたい」と述べ、閣議決定の内容を踏襲していく考えを強調した。
《厚労省》
治療中の死亡患者の死因分析機関を設置
厚生労働省は来年度からモデル事業として、治療中に死亡した患者の死因を明らかにし、医療機関や遺族に報告する第三者機関を設ける方針を決めた。客観的な立場から医学的に死因を検証する受け皿がなく、再発防止の手立ても十分に打てない現状を改善するのが狙いで、厚労省は5年間の試行を終えた後、全国展開したい考えだ。
厚労省は来年度予算に「診療行為に関連した死亡の調査分析にかかるモデル事業」として約1億円を概算要求した。医療機関は遺族から死亡患者の解剖の承諾を得たうえで、日本内科学会や日本外科学会など各方面の学会で組織する第三者機関(調査受付機関)に死因調査を依頼。法医学者、病理学者、臨床専門医による解剖調査に併せて医療機関に派遣した専門医がカルテなどを調べ、医療機関や遺族に結果を報告する。
■初年度は200〜300件の調査を予定
このところ相次いでいる医療事故では、患者の死因がはっきりしない場合、遺族が医療機関に不信感を抱いて訴訟に踏み切るケースも少なくない。ただ、警察による捜査では医学的な検証が進まないとの弊害も指摘されている。モデル事業により、客観的に死因を調査する新たな受け皿が整うことで、医事紛争の未然防止にも役立ちそうだ。
また同事業では、初年度に200〜300件の調査を見込んでおり、解剖費用などはすべて予算内で賄う。厚労省医療安全推進室の北島智子室長は「医療機関が(第三者機関に)死因調査を依頼する格好になっているが、遺族が調査を求めることも考えられる。5年間の試行で課題などを点検し、医療事故の再発防止のための新たな仕組みを整えたい」としている。
《日本人間ドック学会》
人間ドックの機能評価がスタート
日本人間ドック学会の奈良昌治理事長は20日の会見で、人間ドック・健診施設の機能評価を9月1日から実施すると発表した。評価には同学会に加盟していない施設も対象とし、年間200施設の受審を目標にする。
「人間ドック・健診施設機能評価実施要項」によると、受審料は35万円(うち認定料10万円)。認定期間は5年間で5年後に更新審査を行う。調査方式は日本医療機能評価機構の病院機能評価と同様、書面調査と訪問調査の二段階。調査をもとにサーベイヤーが報告書をまとめ、人間ドック・健診施設機能評価委員会・予防医学委員会が検討し、認定か認定留保かを決める。
認定施設には認定証と盾が贈られ、総合・領域別評価の中項目評点が、日本人間ドック学会のホームページなどで公表される予定だ(任意)。
MMPG提供
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