《厚労省》
出資額限度法人のモデル定款を通知
厚生労働省は13日、「出資額限度法人」の概要とモデル定款を都道府県に通知した。
出資額限度法人は、社員の任意退社などに伴って発生する出資持分の払戻請求権や、解散時の残余財産の分配請求権を出資額内に限定し、過重な払い戻しを防ぐのが目的。このため厚労省が示したモデル定款では、社員資格喪失時の払戻請求や、社団解散時の残余財産の分配について出資額が限度であることを明記した。
解散時の残余財産については、都道府県知事の認可を得た上で、国か地方公共団体、特定医療法人、特別医療法人に帰属させることもあわせて記載。ただモデル定款で示した帰属先について、厚労省はあくまでも「標準」に過ぎないとしており、非営利の観点から財団医療法人等を帰属先とすることも可能だとしている。
■特定・特別医療法人への移行は認める
一方、モデル定款に法的根拠はないものの、社員に対する払い戻しや分配を出資額内とする点や、残余財産の帰属先を盛り込んだ規定については変更できないとも定め、事実上、通常の医療法人社団への後戻りを禁止した。ただし、特定医療法人や特別医療法人に移行する場合は例外であるとし、持分のない医療法人への段階的な移行を結果的に促す結果となっている。
また、出資額限度法人への移行に課税は生じないが、残存社員にかかる「みなし贈与」に関しては、(1)全出資額に占める同族関係者らの出資額の割合が50%以下、(2)全社員数に占める同族関係者らの割合が50%以下―等4条件を満たす場合のみ非課税になるとした。
さらに、あわせて通知した通常の医療法人社団の改正モデル定款では、従来、社員の退社時の払戻請求権を「その出資額に応じて」とし、医療法人の解散時における残余財産の分配を「払込済出資額に応じて」としてそれぞれ定めていた部分に関して、いずれも備考欄に「任意」であると追記した。
《厚労省》
規制改革民間開放会議の中間報告に反論示
政府の規制改革・民間開放推進会議が3日に混合診療や医療法人を通じた株式会社の医療経営参入を2004年度中に解禁することなどを求める中間報告をまとめたのに対し、厚生労働省は5日、見解を示した。
このなかで厚労省は「混合診療の解禁」について、すでに保険診療と保険外診療の併用を可能とする特定療養費制度が設けられていることをあげ、「無制限に保険外診療との組み合わせを認めることは、不当な患者負担の増大を招くおそれや、有効性、安全性が確保できないおそれがある」として、今後も特定療養費制度で対応することが適切としている。
また、規制改革・民間開放推進会議が「医療法人を通じた株式会社の医療機関経営への参入」について、厚労省が東京都弁護士会への1991年当時の厚生省健康政策局指導課長回答を反対の根拠としていることに「法的根拠はない」と主張したのに対し、厚労省は「医療法の非営利の原則に則って回答されたものであり、当該回答に法的根拠がないという指摘はあたらない」と反論した。
《NTTデータシステム科学研究所・調査》
「複数の選択肢から治療法を選びたい」は4割
NTTデータシステム科学研究所はこのほど、患者の主体性と医療への満足度についての調査報告を公表した。調査は今年1月、東京、大阪、名古屋の3大都市圏と人口30万人以上の都市に住み、2001年1月以降に入院経験または6カ月以上の通院経験がある20〜69歳の男女を対象に実施。1,270の回答を得た。
それによると、「比較的重い病気の治療方針の決定に際して、どのタイプに近いか」との問いについて、最も多かったのは「医師の決めた治療法について十分な説明を聞き、納得したうえで治療を受けたい」で全体の54.9%。「治療法について十分な説明を聞き、複数の選択肢を提示してもらった上で自分自身が決定したい」とする「自己決定タイプ」も40.7%にのぼり、この両者で全体の95%を超えた。一方で、医師に委任するという回答は3.7%にとどまっている。
担当医のタイプと患者の医療への満足度をみると、担当医のタイプとしては、医師が治療法を決定し患者の同意を得る「医師主導・説明同意あり」タイプ(全体の52.8%)、次いで医師が複数の治療法を説明し、患者と相談しながら治療法を決定する「医師・患者パートナータイプ」(同32.9%)が多かったのに対し、満足度が最も高かったのは、「医師・患者パートナータイプ」で全体の92.1%(「満足した」と「ある程度満足した」の合計)と突出していた。
その一方で、医師が最良と考える治療法を説明や同意を経ずに決定する「医師主導・説明同意なしタイプ」では、「満足していない」「あまり満足していない」との回答が24.3%と高く、医師に任せて患者が関与しない「決定放任タイプ」では27.6%と3割弱にのぼった。
■医療機関を選択の情報源「かかりつけ医」がトップ
医療機関を選ぶ際に何らかの情報を利用した人は全体の80.9%で、その情報源として最も多かったのは「かかりつけ医」(同52.4%)だった。
また、医療機関を選ぶ際に重視した情報は「医療機関の得意とする手術や治療、分野」「病院を利用した人の声、評価」が高く、不足している情報では「各医師や医療機関の治療実績」「自己負担額」などが上位を占めている。
MMPG提供
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