《経済財政諮問会議・坂口厚労相》
社会保障の国民負担数値目標に一定の理解
政府の経済財政諮問会議は19日の会合で、「経済財政運営と構造改革に関する基本方針2004(骨太の方針2004)」の素案をまとめ、このうち社会保障制度のあり方について坂口力厚生労働大臣が意見を述べた。
坂口厚労相は、将来の潜在的国民負担率(財政赤字を含めた国民所得に対する税と社会保障の負担割合)を50%程度にとどめるという政府方針に対して、「潜在的国民負担率と経済との関係は理論的にも実証的にも明らかでない」と指摘、財政規模を維持するための一つの指標に過ぎない数値によって社会保障給付費の抑制を図るのは不適当との考えを示した。一方で、「税を含めた数値目標なら理解はできる」とも発言、社会保障給付費の抑制だけにしわ寄せが集まらないよう税制改革をセットにした目標数値には一定の理解を示している。
厚労省は14日に発表した社会保障の給付と負担の見通しで、2025年の潜在的国民負担率を約56%と見越しており、あくまでも50%程度の抑制を念頭に置く財務省と政府内で対立している。厚労省はこれまで、潜在的国民負担率の算出方法について、「国民所得の定義に消費税が含まれず、消費税の割合が増大した場合には、財政支出が一定でも国民負担率は増大する」と疑問を投げかけてきた。今回の年金制度改革に関しても、高齢化が進むにもかかわらず年金給付の対国民所得比は変わらないと指摘、今後は、財務省に「痛み分け」を求めていく方針だ。
また同日の会議では、牛尾治朗氏、奥田碩氏ら民間議員が、「社会保障制度の総合的改革に向けて」と題したペーパーを提出した。このなかで2004年度の論点整理に向け、▼中期的な観点からの社会保障給付費の目標設定、▼事業効率化に向けた保険料と税の一元徴収、▼個人の社会保障費の給付と負担を明記した社会保障個人会計の導入―などを求めている。また、医療制度改革については、診療報酬体系の見直しの際に利用者の立場が反映され、かつ審議の透明化が図られるよう中医協のあり方の抜本的な見直しを要望した。
《厚労省》
12月の医療費 2003年度で最大の伸び
厚生労働省の「最近の医療費の動向」によると、2003年12月の医療費総額は前年同月比で4.2%増となり、2003年度で最も大きな伸びを示した。ただしこれは国保が4.8%増、高齢者が7.4%増と大幅な伸びを示したためで、被用者保険本人は3.2%減と依然マイナス傾向が続いている。制度別にみると、被用者保険本人3.2%減、同家族2.1%増、国保4.8%増、高齢者7.4%増、公費8.9%増だった。種類別では、入院2.4%増、入院外4.2%増、歯科1.2%増、調剤13.0%増、食事療養0.7%減、訪問看護10.0%増となっている。
一方、一般診療所1施設あたりの診療科別医療費の額は、内科814万円、小児科711万円、外科824万円、整形外科922万円、皮膚科598万円、産婦人科494万円、眼科778万円、耳鼻咽喉科621万円、その他1,002万円だった。
《総務省》
自治体病院の再編で診療所転換やむを得ず
総務省は13日、「地域医療の確保と自治体病院のあり方等に関する検討会」を発足、自治体病院の再編を議論した。このなかで、委員でもある総務省自治財政局地域企業経営企画室の青木信之室長は、200〜300床の自治体病院の76%が赤字である現状などを説明、「現在ある1,007の自治体病院がそのまま存続できるかは難しいところ」と述べ、一定数の病床削減はやむを得ないとの考えを示した。
また地方自治体の立場からは、北窓隆子委員(青森県健康福祉部長)が「再編を実現するには様々なハードルがある。病院を診療所に転換するという策一つをとっても、住民からは『格下げ』になると反対の声が出る」と述べた。また、今岡輝夫委員(島根県健康福祉部医療対策課長)は、「再編というとネガティブな印象を受けるため、地域医療を守っていくという意思を表立って示す必要がある。現在の医療費の状況などを具体的なデータで示さなければ、地域の理解は得られない」と指摘した。このほか、北良治委員(北海道奈井江町長)も、「地域ニーズに合ったやり方を示せば、診療所に再編しても住民は理解する」と述べ、説明の重要性を強調している。
《日本薬剤師会》
昨年12月の医薬分業率は54.0%
日本薬剤師会がまとめた2004年12月の処方せん受け取り状況の推計(医薬分業率)は54.0%で、前年同月に比べて2.9ポイント増加した。分業率が最も高かったのは秋田県(73.5%)で、次いで佐賀県(73.1%)、神奈川県(71.9%)の順。逆に最も低かったのは福井県(17.8%)で、唯一の10%台だった。
《独立行政法人福祉医療機構》
新築資金の貸付利率0.1%引き上げ
独立行政法人福祉医療機構は19日、病院や診療所などの新築資金の医療貸付利率(固定金利)を0.1%引き上げ、年1.70%とした。問い合わせは同機構(TEL:03-3438-9940又は06-6252-0218)まで。
MMPG提供
医業経営に関するお問い合せはご遠慮なく当社までお申し出下さい。
