《厚生労働省・医療安全対策連絡会議》
ヒヤリ・ハット事例収集を全医療機関に拡大
厚生労働省の医療安全対策連絡会議は21日の会合で、事務局が2003年度に実施した取り組みや2004年度事業について説明、医療事故が全国的に頻発していることを受け、医療安全対策を「わが国の最重要課題の一つ」と位置づけた上で、より強化させる考えを示した。2004年度からは、新たな体制で医療事故の収集や分析活動などを実施する方針だ。
このうちヒヤリ・ハット事例の収集については、2004年度から対象を診療所も含め全医療機関に拡大するとともに、実施機関が日本医療機能評価機構に移されることが報告された。収集対象にはこれまでに419施設から申請があり、うち291施設で登録手続きが完了。以前から事例収集に協力していた医療機関を合わせて計543施設が当面の収集対象となる。
また、実施機関となった日本医療機能評価機構はこの4月に「第三者機関」の準備室を設置、医療安全対策に関する実務面での中心的役割を担う体制を整えている。同日の会合では、同機構医療安全担当の野本亀久雄理事が「医療機関と一般市民の両方から信頼を得られるよう努力したい」と抱負を述べた。
■医療安全支援センター44都道府県に設置
厚労省のまとめによると、「医療安全支援センター」が2003年度までに44都道府県で設置されたことが明らかになった。同センターは、患者からの病院に対する苦情や相談の受け皿、医療機関への情報提供や指導などを担う複合的な役割を果たす組織で、2003年度から厚労省が全都道府県や2次医療圏、中核市ごとの設置を計画したもの。今回のまとめによると、残る3県も早々に開設する運びで、5月までにすべての都道府県で設置される見通しだ。
同センターの多くは都道府県庁内の一角に設けられており、担当部署の職員のほか、専従の看護師や非常勤医師らが患者の相談に当たっている。ただ、基本的に同センターには患者と病院の紛争を解決する機能は備わっていない。一方で医療事故が頻発しているなか、医師の説明に懐疑的な苦情や相談も多い。そこで厚労省では、各都道府県のセンターで相談に当たる職員の研修会を開催しているほか、モデル的な対応方法を記した「相談対応ガイドブック」作成に向け、月1回程度の会合を開いている。一般国民に対しても日本医療機能評価機構のホームページを通じ、情報を公開中だ。
《日本看護協会》
派遣職員受け入れのガイドラインを提示
日本看護協会はこのほど、「医療機関における紹介予定派遣に関するガイドライン―派遣看護職員を受け入れる際の留意点―」をまとめた。労働者派遣法の改正で、3月1日に医業分野での紹介予定派遣が可能となったことを受け、制度の正しい理解や適切な運用、受け入れ体制整備などを示している。
具体的な項目としては、▼紹介予定派遣とは、▼プロセス、▼制度利用の留意事項、▼受け入れ体制の整備、▼派遣事業者の選択、▼派遣看護職員の選択、職員の受け入れ時、▼派遣期間中の対応―などがあがっている。このうち「受け入れ体制の整備」では、受け入れを始めるまでに、(1)医療機関側の条件・依頼業務内容・規定などの明確化、(2)責任者の選任、(3)院内関係者への説明の実施、(4)リスクマネジメント体制の整備、(5)常勤看護職員と派遣職員の業務分担の明確化―などの必要性が盛り込まれた。なかでも(1)に関しては、具体的に派遣看護職員の就業条件、依頼する業務内容・必要な看護技術の明確化の必要性などを明示している。
また「派遣看護職員の選択」では、依頼から面接、契約までの流れを紹介し、派遣面接時のチェックポイント例を掲載。一般的な質問項目や観察項目のほかに、紹介予定派遣採用の場合に付加する良い事項として、▼紹介予定派遣を利用した理由、▼転職理由、▼看護師としての経験内容・年数、▼経験のある科、▼就業条件の確認―をあげた。
さらに「派遣事業者の選択」については、良質な事業者を選ぶためのチェックポイントを載せた上で、就労条件や医療事故発生時の対応などに関して十分な協議をするよう求めている。
《日本経済団体連合会》
看護・介護分野での外国人受け入れを強調
日本経済団体連合会(経団連)は14日、「外国人受け入れ問題に関する提言」をまとめ、外国人労働者受け入れのための総合的な施策を提案。このうち看護・介護分野については、就労に関する制限を緩和するとともに、就学や研修、実習体制整備の必要性を強調した。同提言では、日本の総人口が減少していくなか、看護・介護分野を中心としたサービス産業などで、将来的に日本人だけでは供給不足になる分野が出現すると予測。一方で、タイやフィリピンなどから人材受け入れへの要求があることから、早急に外国人の受け入れシステムを確立するよう求めている。
看護分野での外国人受け入れについては、現在、日本の看護師資格の取得を条件に4年以内の研修として就労が認められている。しかし、日本の看護養成機関を卒業するなどの条件があるため、実際の就労は非常に困難だ。そこで提言では、「医療実務上、問題ないレベルの日本語能力を有する海外の看護師資格者に対する条件の緩和・見直しを図るとともに、4年以内の研修として就労を認める制限を早急に撤廃すべき」とした。
MMPG提供
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