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2003年11月25日号

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《日本医師会》
財務省の診療報酬引き下げ方針に断固反対

日本医師会は18日、財務省が次回の診療報酬改定で最低でも4%程度の引き下げを求める方針を示したことに対し、断固反対の方針を示した。財務省では診療報酬引き下げの根拠を人事院勧告と消費者物価指数に求めているが(前号で既報)、同日記者会見した青柳俊副会長は、人事院勧告と消費者物価指数、診療報酬改定率について1989年を100とした場合、人事院勧告は2002年で116.4、消費者物価指数110.2に対し、診療報酬は103.0と伸びが最も小さく、「財務省のデータにはまったく根拠がない」と指摘した。
日医によると、人事院勧告を根拠とした人件費縮減に対し、「人事院の給与引き下げ勧告とは、月給17万1,500円の国家公務員が、本来は17万8,400円に引き上げられるところが、17万7,400円になるということだ。実際の給与自体はその前より3.4%伸びている」と説明、人事院勧告によるベースダウン率を診療報酬改定の指標として扱うことへの矛盾を訴えた。さらに、消費者物価指数下落についても、「消費者物価指数は家計で消費される食料品や医療等の影響が大きい。医療機関の物件費の変化が的確に反映されているわけではない」として、これによる対比も不適切と述べている。また、財務省資料で「医療機関の収入が増えている」との記載があることに関しては、「日医調査では、個人診療所▲1.7%、法人診療所▲1.4%、個人病院▲2.2%、法人病院のみがプラス0.3%で、収入増といわれる状況にない」とし、財務省を厳しく指弾した。

《坂口厚生労働大臣》
次期改定は調査結果を踏まえて議論

坂口力厚生労働大臣は18日の記者会見で、来年度の診療報酬改定に関して、「昨年の改定以降、医療界が苦戦している」との認識を示した上で、近く公表される医療経済実態調査や薬価調査の結果をもとに本格的な議論を進めるとの考えを改めて強調。最低4%程度引き下げる方針を示した財務省をけん制した。

《経済財政諮問会議・谷垣財務大臣》
診療報酬の「相当規模の引き下げ」を要求

谷垣禎一財務相は18日の経済財政諮問会議で、財務省が先ごろの財政制度等審議会で診療報酬の「最低限4%程度」の引き下げを求めたのに続き、「相当規模の引き下げが必要」との考えを表明した。
谷垣財務相は医療制度改革について、今後も医療費は経済の伸びを大きく上回って伸びる見込みであるとの懸念を示し、「持続可能な制度を構築するためには、公的医療費の伸びを経済・財政と均衡のとれた水準に抑制することが必要」と強調した。また、政管健保の2003年度末積立金が約300億円にとどまり、市町村国保、組合健保も大幅な赤字決算になる見込みであることを指摘、「公的医療費の伸びを抑制しないと各制度の財政状況がさらに悪化し、保険財政の維持が困難になるおそれがある」との危機感を示した。その上で、医療制度改革に向けた対応として、3月に閣議決定した医療保険制度体系及び診療報酬体系の見直しにおける「基本方針」を具現化する必要性を強調したほか、「骨太の方針2001」に盛り込まれた「医療サービス効率化プログラム」の完全実施を求めている。
さらに、2004年度に関しては、歳出・社会保障改革の柱として「診療報酬・薬価の引き下げ」に取り組み、医療費増の抑制と国民負担の軽減を図る必要性を強調。具体的には、「近年の賃金・物価動向を踏まえたコストの見直しの観点から相当規模の引き下げが必要」としたほか、診療報酬体系の見直し(メリハリづけ、保険の範囲の見直し)を行い、効率的で質の高い医療を確保するよう要請。合理化分(コストの見直し等)の引き下げ率を明らかにするよう提案した。
また、薬価等については「市場実勢価格を踏まえた引き下げ等の見直し」を求めている。

《中医協・支払側委員》
診療報酬改定に「社会情勢の反映」求める

中央社会保険医療協議会の支払側委員は19日の総会に、来年度の診療報酬改定に際して、経済社会情勢の反映や患者中心の効率的で質が良く安心できる医療の実現などを求める「診療報酬の見直しに関する1号側(支払側)の意見」を提出した。具体的な要望項目としては、(1)包括化・定額化の拡大、(2)医療機関等の機能分担の明確化と適正評価、(3)医療の質の向上、事故防止等の視点に立った不合理の是正、(4)診療報酬体系の簡素化とIT化の推進、(5)患者中心の医療の実現と情報提供、(6)その他―をあげている。
このうち「包括化の拡大」ではDPCの民間病院への拡大や、慢性期の療養について患者特性に応じた包括払い、外来診療の包括化を求めた。また、「医療機関の機能分担」では、病院間の機能分担の明確化と不合理な病診格差の是正を求めたほか、医薬分業について、分業率が50%を突破したことから、実態把握や評価を行った上での見直しを求めている。

■青柳委員がDPCの急速な拡大をけん制

一方、青柳俊委員(日医副会長)は、DPCの民間病院への導入について「DPCについては在院日数が短縮したというデータしか出ていない。導入によって治療上の問題があるかどうかの調査が必要」と述べ、特定機能病院などにおける患者の実態をみた上で判断する必要性を指摘し、拙速な導入に釘を刺した。

MMPG提供

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