《厚生労働省》
医薬品の適応外使用が特定療養費の対象に
厚生労働省は15日の中医協診療報酬基本問題小委員会に、特定療養費制度(選定療養)の拡大対象項目案として、(1)医薬品の適応外使用(抗がん剤等)、(2)特別な待合室の提供、(3)セカンドオピニオン等―の3項目を例示した。このうち、「特別な待合室の提供」に関しては快適性やプライバシーが確保された場合、「セカンドオピニオン」については予約制で30分以上専門医の意見を聞くことができる場合は、それぞれ特定療養費の対象とすることが示された。また、「医薬品の適応外使用」に関しては、一部の抗がん剤など「一定の要件を満たしている」医薬品について、適応拡大の一部変更承認申請から承認までの間を特定療養費の対象とする方向性が打ち出されている。これについて青柳俊委員(日医副会長)は、「賛成できる部分もあるが、特定療養費の給付期間にあたる審査の内容を明確にしてから導入すべき」との見解を示している。
また、対馬忠明委員(健保連常務理事)は今回の対象拡大案について、「高度先進医療と比べ、選定療養は範囲が広い。対象を拡大するにしてもすべてひとくくりにするのではなく、明確な分類が必要だ」と述べた。
《日医臨時代議員会》
来年の診療報酬改定に要望相次ぐ
日医臨時代議員会が12日に開かれ、この中で、来年4月の診療報酬改定において前回に引き続いてマイナス改定が懸念されることから、日医執行部への中医協での対応について質問が相次いだ。
広島県の碓井静照代議員は「処方料は短期も長期も同じ、また消炎鎮痛等処置にも逓減制があるなど、現在の診療報酬は全域で矛盾が多い」として不合理項目の是正を要望した。これに対し日医の青柳俊副会長は、「これまで中医協では医療の質、安全向上のためのコストを最重要課題として提案してきた。次回は不合理項目の是正を第二弾の要望として提出する」と述べた。
北海道の河西紀夫代議員が「財務省はすでにマイナス改定の意向を打ち出している」と懸念を示し、マイナス改定の阻止を求めたのに対しては、桜井秀也日医常任理事は「予算決定権は国会にある。医療制度を理解し、医師会の考え方がわかる国会議員を育てていくべき」として医政問題に重点的に取り組む方針を明示。
また、茨城県の原中勝征代議員が「欧米では公共事業を減らし、財源を社会保障につぎ込んでいるが、日本はその反対。今後どう財源を確保していくのか」と質したのに対し、青柳副会長は「中長期的な医療財源は一般財源だけでなく視野を広げて主張していきたい」と答えている。
《厚生労働省・社会医療診療行為別調査》
1件当たり点数は入院、入院外ともにマイナス
厚生労働省は9日、「2002年社会医療診療行為別調査」の結果を公表した。同調査は政管健保、国保、組合健保の一般医療、老人医療の診療行為の内容などを明らかにするため、2002年6月審査分のレセプトを調べたもの。これによると全体的に前年同時期に比べ減少傾向が目立ち、2002年4月に実施された診療報酬マイナス改定の影響が顕著に現れていることがわかった。
医科における1件当たり点数は入院、入院外ともにマイナスで、入院は3万3554.6点で前年より806.2点(2.5%)減。入院外も1266.2点と前年より59.8点(4.5%)のマイナスだった。入院外の診療行為別割合をみると「投薬」(23.3%)が最も高く、次いで「初診・再診」(19.0%)、「検査」(14.4%)と続いた。また、1日当たり点数は629.5点(前年比0.7%減)、1件当たり日数は2.01日(同0.08日減)だった。
診療所のみのデータをみると入院外における1件当たり点数は1175.5点(前年1226.6点・4.1%減)。1日あたり点数は544.1点(同552.6点・1.5%減)だった。
■薬剤料比率は過去最低の21.6%に
また、医科総点数に占める薬剤料の割合は21.6%で過去最低となっていることがわかった。入院・入院外別では入院12.0%、入院外33.4%。
さらに今回初めて調査に加わった、入院外投薬における後発医薬品の出現した明細書の割合は一般医療40.6%、老人医療50.8%で老人医療の割合が高くなっている。後発品の点数割合は一般6.5%、老人7.3%となっていた。
このほか入院外における院外処方比率は46.0%(前年比4.5ポイント増)。診療所は42.3%(同2.6ポイント増)で4割を突破した。
《医療情報システム開発センター》
診療所の75%が電子カルテ導入「予定なし」
医療情報システム開発センター(MEDIC−DC)が2002年11〜12月にかけて調査した「病医院におけるIT化実態調査」の結果がこのほど報告された。それによると、電子カルテを導入している診療所は全体の6%で病院の3%を上回ったが、今後については75%が「導入予定なし」と回答、電子カルテ導入に消極的な診療所が多い現状が明らかになった。それに対し、病院は全体の43%が導入を検討中としている。厚生労働省は「保健医療分野の情報化に向けたグランドデザイン」の中で、2006年までに400床以上病院と診療所のそれぞれ6割以上に電子カルテを導入することを目指しているが、病院の積極的姿勢に対し、現状のままでは診療所で達成困難な状況が予想されるため、今後の対策が求められる。
MMPG提供
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