《中央社会保険医療協議会》
診療報酬のプラス改定を要望
中央社会保険医療協議会の診療側委員は1日、中医協総会で次回診療報酬改定に対する要望を示した。
この中で、前回の診療報酬改定の評価について、「外科手術の症例数による施設基準、コストを無視した技術料の逓減制は根拠が不明確なまま導入された」として、これにより医療機関の経営が脅かされていると指摘。さらに老人の窓口負担定率化・被用者保険本人の3割負担化などによる受診抑制で、将来の医療費増大をもたらす可能性があるとした上で、診療報酬体系の見直しと合理的な技術評価に基づく診療報酬改定が必要と述べ、医療機関の経営状況に配慮したプラス改定を求めた。
これについて青柳俊委員(日医副会長)は、2002年度予算編成時の医療費見込みに比べ実績が1.7%も下回ったことに触れ、「プラス改定の要望は国民のメリットを念頭に置いたもの」と述べた上で、「国民が安心して良質な医療を受けられるように、特段の配慮を求める」と訴えた。これに対して対馬忠明委員(健保連常務理事)は、「国民皆保険制度を維持しなければならないのが基本的な認識。診療報酬の変更は診療報酬だけでなく、公的保険制度すべてに影響することに留意したい」として、社会保障制度全般について検討する必要性を述べている。
■医療安全コスト等についても評価を要求
そのほかにも診療側は、医療安全コスト、医療器械・器具、医療材料、ディスポ製品の購入コスト、感染性廃棄物等の処理コストの上乗せを要求。このうち医療の質・安全確保のためのコストについて、青柳委員は、「医療安全の推進や医療環境の改善なしでは医療の質の向上に限界がある。しかし医療安全ためのコストへの配慮が現在の診療報酬の中には見えない」として、医療安全に関する診療報酬上の評価を求めた。
《厚生労働省・医療費動向》
3割負担導入の影響顕著に
厚生労働省がまとめた「最近の医療費の動向」によると、被用者保険本人の3割負担導入で注目されていた4月の医療費総額(休日数などの影響を補正した後)は対前年同月比で1.3%増加していることが明らかになった。しかし、そのうち被用者保険本人に限ってみると4.2%のマイナスとなっている。また、5月も医療費総額は0.7%増加しているが、被用者保険本人は5.1%減で、3割負担の影響が顕著に表れた結果となっている。
医科診療所について、診療科別の1施設あたり医療費の伸び率は次の通り。
■医科診療所の主たる診療科別1施設あたり医療費の伸び率
(休日数などの影響を補正)
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2003年度(対前年度比) (%)
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| |
4月
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5月
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4〜5月
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| 内科 |
-3.8
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-2.9
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-3.3
|
| 小児科 |
0.3
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0.2
|
0.3
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| 外科 |
-4.0
|
-2.6
|
-3.3
|
| 整形外科 |
-3.5
|
-1.9
|
-2.7
|
| 皮膚科 |
-5.1
|
0.4
|
-2.3
|
| 産婦人科 |
-2.1
|
-2.7
|
-2.4
|
| 眼科 |
-5.2
|
-1.4
|
-3.2
|
| 耳鼻科 |
2.6
|
1.6
|
2.1
|
| その他 |
-3.7
|
-2.5
|
-3.1
|
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《社会保険診療報酬支払基金・7月支払確定状況》
老人保健の落ち込みが依然続く
社会保険診療報酬支払基金がこのほどまとめた7月診療分の支払確定状況によると、確定総件数は前年同月比1.4%減、確定総金額は6.7%減となっていることがわかった。なかでも昨年10月に完全定率負担化された老人保健は6.2%減と、依然落ち込みが続いている。
また、入院外に限ってみると、確定件数は医療保険2.2%減、老人保健7.4%減で、被用者保険は4.7%減少している。確定金額の被用者保険は14.6%減。
《厚生労働省》
ヒヤリ・ハット事例は男性患者に多発
厚労省の「ヒヤリ・ハット事例検討作業部会」は29日、全国から集めた事例を報告した。それによると、入院患者数、外来患者数ともに女性が多いにもかかわらず、男性患者のヒヤリ・ハット発生頻度が高いことがわかった。最も目立つのは61〜70歳の男性患者に見られる転倒や転落など、「療養上の世話・療養上の場面」で起こったヒヤリ・ハット事例で、男性と女性の間には100件以上の開きがあった。同部会では、男性患者には「体力の過信」など何らかのリスク要因もあるとして、引き続き調査を続けるとしている。
《労働福祉事業団》
「働く女性専門外来」受診者数は1,600人
労働福祉事業団は、運営医療機関が開設する「働く女性専門外来」の2002年度の受診患者数をまとめた。それによると患者は1,600人を超えることがわかった。受診者の主な疾患は、子宮膣部糜爛(びらん)が最も多く全体の20%を占め、ほかに子宮筋腫、不正機能性出血、うつ病等がみられ、いわゆる「女性特有」の疾病が半数にのぼった。年齢は30代が26.4%と最も多い。
MMPG提供
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