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月刊歯科医院経営ワンポイントアドバイス



2005年06月号

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患者さんの時間を大切に。

「病院は長い」総合病院に来院すると一日仕事である。長い間、待合室で自分の名前が呼ばれるのを待っている。やっと呼ばれたかと思うと、今度は「中待合い」なる場所で、再度待たされる。やっとの思いで先生の前に腰掛けたかと思うと、ほんの5分で終了。私はこの5分のために何時間使ったのだろう。そう考えるだけでいつも疲れる。
先日、開業して半年の歯科医院の先生に足を運んだ。開業時に少し相談を受けていた先生だったので、その後の様子が心配であった。すると、駐車場に車が数台。中に入ると、ユニットに3名、待合室にも1名の患者さんが待っていらっしゃる。「忙しそうだな」、そう思いながら診療風景を眺めていた。それから30分は経っただろうか。しかし、驚くことに患者さんが一人も終わっていない。他のスタッフは「先生遅いんですよ」と愚痴を言ってくる。確かに先生は、患者さん一人にかなり長く時間をかけて治療されている。長く待たせてしまって申し訳ない気持ちの現れもあろうが、一人の患者さんのチェアータイムとしては長すぎる。隣の患者さんは、もう1時間以上ユニットで待たされているままである。その時間を使って衛生士がスケーリングにブラッシング指導にかなりの時間をかけている。この患者さんも、先生の治療に手が届くまでかなりの時間過ぎている。「よく文句を言わずに待ってくださるな。」私は患者さんに感謝したい気分であった。
最近では歯科だけでなく病院などにおいても、「予約診療」が行われるようになってきた。その中において、いつも不思議に思うのは、「予約」とはいえ、患者さんの時間は一体に何が約束されているか、という点である。患者さんは来院可能な時間に予約をとり、約束した時間に医院を訪れる。医院側もできるだけ予約時間が守れるように努力し、患者さんを診療室に誘導する。しかし、現実に約束された時間は「診療室に入る時間」であり、「帰る時間」は約束されていない。つまり、患者さんが「医院に拘束される時間」は守られていないのである。これでは、医院側にとって有利な予約となり、患者さんの時間を守る予約になっていない。患者さんは忙しい生活の中、時間を作って来院されている。決して「暇」だから来院しているのではない。そのことを忘れて欲しくない。
そこで私たちは、患者さんの大切な時間を守るため、「チェアータイム」の短縮を考えていかなければならない。チェアータイムとは、実際ユニットに腰掛けた時間ではなく、患者さんがスリッパを履いてから脱ぐまでの時間、つまり「医院に滞在する時間」と考えるべきであろう。診療室を見渡すと、たくさんの時間のロスが感じられる。「先生の話が長いんです」と言って待っているスタッフ。それなら、今の先生の診療が少しでも早く終われるようなアシスタントを考えるべきである。確実な前準備、手際の良いパステクニックなど、トレーニングすることで時間の短縮は図れる。また、患者さんの治療の順番を、スタッフがうまくマネージメントすることで、患者さんはスムーズに流れていく。会計で長く待たされるのであれば、用意に時間のかかる投薬や処方箋は、診療の終わる前に受付に指示し用意させておく。このように、チェアータイムロスは何かひとつの行動で短縮できるものではない。小さなロスが積み重なって大きなロスとなり患者さんの時間を奪っている。それだけに、院長をはじめスタッフ全員が、自分の小さな行動から時間を短縮していく気持ちを持たなければチェアータイムロスは決して軽減されない。




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