介護サービス情報公表2009年度に完全実施
〜2007年度は予防・地域密着でモデル事業
2006年4月から開始された介護サービス情報の公表制度を、2009年度から介護予防や地域密着型サービスを含めた全サービスに拡大する考えを厚生労働省が明らかにした。それに先駆けて、厚労省は今年度、介護予防訪問介護など介護予防と地域密着型の22サービスを対象に介護サービス情報公表制度のモデル調査事業を実施する。
モデル調査事業では22サービスの中から数種類のサービスを各都道府県に割り当てる。都道府県は割り当てられたサービスごとに複数の事業所を選び、7月にモデル調査を実施して、8月末までに最終報告書を厚労省に提出。結果を受けて2008年度から22サービスも公表対象に拡大する考えだ。
また、厚労省は、介護サービスと予防サービスを複数実施している事業者に対する調査の考え方を提示。これによると、複数サービスを実施している事業者の事務負担に配慮した効率的な調査方法を目指すため、例えば通所介護サービス事業者で介護予防通所介護、認知症対応型通所介護、介護予防認知症対応型通所介護の指定を併せて受けている場合には、調査票を4種類書くのではなく一つにまとめ、訪問調査も1回で終了できるようにする。手数料も単に4倍にするのではなく実態に合わせた手数料設定になるよう、モデル事業を通じて手数料指針の策定を検討する。
介護サービス情報の公表制度は事業者が実施している内容を都道府県が年1回調査し、その結果を開示するもので、被保険者の事業者選択の支援が狙い。2006年度は訪問介護など9事業で開始し、今年4月からは介護療養型医療施設など3事業に拡大。残る26サービスは公表すべき情報の検討、実施体制の整備を経て、順次施行する。
療養病床から転換した老健、夜間も看護師配置
〜介護施設等の在り方に関する委員会で検討
厚生労働省は療養病床から転換した老人保健施設における医療サービスの提供について、18日の「介護施設等の在り方に関する委員会」で方向性を提示した。この中で、療養病床から転換した老健において、強化すべき医療サービスとしては、▼日中・夜間を通じて通常必要となる医療、▼看取りに際して必要となる医療、▼在宅復帰のためのリハビリテーション――を掲げている。
具体的には、療養病床から転換した老健には、医療区分1と2の3割程度の者が入所すると考えており、夜間・休日に急性増悪する患者は定員60人に対し、3日間で1.9人、日常的に医療処置を必要とする者は、1夜間当たり20.6人と推計。このことからも療養病床から転換した老健では、夜間の医師による医療提供は、施設の常勤医の対応時間外と考えられるが、現行の医師配置のオンコールや医師の往診により対応することは可能ではないかとの考えを示した。一方、看護職員については、現行の老健では医療提供は規定されていないが、療養から転換した老健については、夜間にも継続的に看護職員の配置が必要とした。
■医療法人による特養設置を検討
厚労省は、療養病床の転換支援に関し、追加的に検討を要する事項として、医療法人による特養の設置を提示した。
昨年10月に実施された療養病床アンケート結果で、療養病床の入院患者にとって対応が望ましいと考えられる施設として、特養を挙げた医療療養病床の医療機関は16.8%、介護型療養病床の医療機関では26.2%と老健よりも高い結果となっていた。しかし、現状は、特養の設置は認められていない。
2014年までに要介護者を「10人に1人に」
〜厚労省
厚生労働省は、15日に開催された経済財政諮問会議の中で、「医療・介護サービスの質向上・効率化プログラム」を示し、介護予防推進の取り組みとして、2014年までに要介護者を「7人に1人」から「10人に1人」にまでするなどといった目標・指針を明らかにした。
同プログラムは、必要なサービスの確保と質の維持向上を図りつつ、効率化等により供給コストを低減させていくための総合的な取り組みを計画的に推進するため、可能な限り定量的な指標を盛り込んだもの。介護分野では介護予防のほか、介護サービス事業者等への指導・監査の強化に取り組む旨も掲げられており、主な目標として、2012度までに営利法人の全ての介護サービス事業者に対し、指導監査を実施する等を明記している。
介護支援ボランティアで保険料減も
〜厚労省が方針転換
厚生労働省は地域支援事業実施要綱を改正し、高齢者が介護保険施設などでのボランティア活動をすることで、介護保険料を実質的に軽減する介護支援ボランティア制度が、市町村の裁量で創設できることとした。高齢者のボランティア活動をポイント化し、そのポイントに応じた金額を地域支援事業交付金から拠出して保険料負担から差し引く。事業を通じて高齢者の社会参加を進め、元気な高齢者を増やすことで将来的な介護給付費の抑制をねらう。
同制度の導入は、昨年、東京都稲城市から、高齢者による介護支援ボランティア活動を介護保険で評価する仕組みを創設したいとの構造改革特区要望が提出されたことを契機に検討が始まった。その結果、介護保険上、保険料控除を行うことは認められないが、介護保険制度における地域支援事業を活用しての取組み図ることとなった。
同制度の考え方として、厚労省は、(1)、高齢者の介護予防、(2)住民相互による地域に根ざした介護支援などの社会参加活動、(3)にぎわいにあふれる地域づくりなどを同時に実現することを目的とした取り組みであり、地域の創意工夫の下に、元気な高齢者が地域に貢献できるような多様な取り組みを推進していくとしている。
実施スキームの一例としては、高齢者が介護施設や在宅などで要介護者などに対して、介護予防につながるような介護支援ボランティア活動をした場合に、市町村が活動実績に応じてポイントを与える。高齢者のポイントや介護支援ボランティアに関する地域支援事業交付金は、市町村があらかじめ定めた管理機関が管理する。管理機関は高齢者がためたポイントを介護保険料の支払いに充てたいという申し出があった場合、ポイント相当額を高齢者に代わって市町村に対し、保険料として支払う。その結果、ポイント分だけ保険料の負担が減る仕組みだ。
介護、予防サービス受給者が1.6万人減
〜2007年2月審査分
厚生労働省がまとめた2007年2月分の介護給付費実態調査で、介護サービス、介護予防サービスの受給者数は合計約356万9,000人で、前月より約1万6,000人減少したことが分かった。受給者数は2006年6月審査分で約362万7,000人に達したのをピークに長期的な減少傾向が続いている。
介護サービス受給者は約298万5,000人で、このうち居宅サービスの利用者は約204万人、施設サービス受給者は約82万5,000人、地域密着型サービス受給者は約17万人。要介護度別の受給者数では、経過的要介護が前月比24.4%減、要介護1が同3.9%減だったほかは、いずれも前月とほぼ横ばいまたは微増だった。一方、介護予防サービス受給者は約58万4,000人で、このうち介護予防居宅サービス受給者が約57万3,000人、介護予防地域密着型サービス受給者が約1,700人。要支援1の受給者は前月比6.3%増、要支援2の受給者が同6.8%増だった。
「ケアマネが責任持ってサービスへの関わりを」
〜日本介護支援専門員協会の全国会議
日本介護支援専門員協会は9日、大手介護サービス事業者の不適正運営の問題を契機に、都道府県支部を対象に全国介護保険担当者全国会議を緊急開催し、法令遵守の徹底を訴えた。今後は、同日の会議を基にして法令遵守に関する伝達研修や会議を都道府県支部で開催する。
全国会議では講師の厚生労働省の担当官が法令遵守や事後規制などを説明し、介護保険サービスの要となる介護支援専門員が責任を持って介護サービスに関わる重要性を強調。事業者と連携を取り、ケアプランと異なる介護サービスの実施などの状況を十分把握することを求めた。
同協会は参加した都道府県支部に対し、法令遵守に関する伝達研修と会議を開催するよう指示した。各支部は▼都道府県の集団指導に連動して都道府県・国保連合会・支部の共同で開催する、▼集団指導とは別に国保連とともに開催する▼支部が単独で会議を開く――のいずれかの方法で実施。同協会は具体的な伝達内容のプログラム案を合わせて提示しており、例えば集団指導の際に実施する場合、支部は法令の再確認や基本的倫理、直面することが多い倫理的問題、事業所倫理などを伝達するとしている。
MMPG提供

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