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月刊福祉経営情報



2006年05月号

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サービス開始2週間後にアセスメントから同意を

〜厚生労働省通知

4月の介護報酬改定で訪問・通所リハビリテーション、施設サービスに新設されたリハビリテーションマネジメント加算について、厚生労働省はこのほど基本的な考え方や事務処理手順を示した。同加算では訪問リハビリと通所リハビリは1日20単位、施設(介護老人保健施設、介護療養型医療施設)は1日25単位が算定できる。
厚生労働省はリハビリテーションマネジメントの基本的な考え方として、運用にあたっては、利用者に対して漫然とリハビリテーションの提供を行うことがないように、利用者毎に、解決すべき課題の把握を適切に行い、改善に係る目標を設定し、計画を作成した上で、必要な時期に必要な期間を定めてリハビリテーションの提供を行うことが重要であるなどと明示。また、継続的なサービスの質の向上に向けて、施設サービスにおけるリハビリについては、施設退所後の居宅における利用者の生活やその場において提供されるリハビリを考慮した上で、利用者の在宅復帰に資するものである必要があり、施設入所中又はその退所後に居宅において利用者に提供されるリハビリが一貫した考え方に基づき提供されるよう努めなければならないとしている。一方、居宅サービスにおけるリハビリテーションマネジメントにあっては▼訪問介護員等他の居宅サービス事業所の担当者に対する情報提供等を行うなど、利用者のよりよい在宅生活を支援するものとなるよう配慮する、▼利用者の生活機能の改善状況は継続的に把握し、常に適切なリハビリの提供を行う、▼リハビリテーションマネジメント体制については、生活機能の維持、改善の観点から評価し、継続的なサービスの質の向上へと繋げる――などとしている。
一方、リハビリテーションマネジメントの具体的な実務の手順としては、(1)サービス開始時における情報収集、(2)サービス開始時におけるアセスメント・評価、計画、説明・同意、(3)サービス開始後2週間以内のアセスメント・評価、計画、説明・同意、(4)サービス終了時の情報提供――を提示。このうち(2)については、関連スタッフ毎にアセスメントとそれに基づく評価を行い、多職種協働でサービス開始時カンファレンスを開催し、速やかにリハビリテーション実施計画原案を作成し、リハビリテーション実施計画原案については、利用者又はその家族へ説明し同意を得ることとしている。また、(3)については、リハビリテーション実施計画原案に基づいたリハビリやケアを実施しながら、サービス開始から概ね2週間以内に(1)アセスメント・評価の実施、(2)リハビリテーションカンファレンスの実施、(3)リハビリテーション実施計画書の作成、(4)利用者又は家族への説明と同意、(5)指示と実施、(6)(1)から(5)までの過程は概ね3ヶ月毎に繰り返し、内容に関して見直す――を実施するものとしている。


食住費自己負担で500人以上が退所

〜全国保険医団体連合会調査

全国保険医団体連合会はさきごろ『介護保険の居住費・食費自己負担化による影響調査』の結果を発表した。それによると、17都府県の272施設から519人が食費・居住費の自己負担化が原因で退所していることが判明した。
同調査は、介護保険制度「改正」による居住費・食費の自己負担化が利用者及び事業所経営に与えた影響を調べるため、各都道府県保険医協会を通じて今年1月から3月に実施。その結果、全国15都府県の保険医協会が介護保険施設、通所施設(デイサービス、デイケア)、短期入所施設での調査結果を報告した。また、埼玉県、島根県の2県もほぼ同時期に調査を実施しており、それらの結果を併せて、同協会は最終報告をまとめた。同調査の回答施設数は、1,856施設で、全国の介護保険3施設数の15.3%に相当する。
このうち、退所者の施設別人数割合は介護老人福祉施設が2.9%、介護老人保健施設が48.4%、介護療養型医療施設が9.6%であった。また、退所者の要介護度別人数を見ると、要介護1が7.9%、要介護2が9.6%、要介護3が11.4%、要介護4が16.4%、要介護5が13.9%、と要介護度の退所者のうち、要介護4及び要介護5のいわゆる重度の退所者も30.3%を占めた。
一方、年齢別になると、80代、90代の退所者が39.7%と退所者の大半が後期高齢者であった。さらに、退所者の行先を見ると、在宅が42.4%と最も高い結果となり、他の介護保険関連施設も食費・居住費の全額自己負担を前提としているため、退所者の多くは在宅以外に行き場のないことが示された。さらに、利用者負担段階でみると、「利用者負担段階第4段階」の者が53.0%を占めており、これらの結果から、中・重度の後期高齢者が在宅への退所を余儀なくされていることを示している。
また、施設収入の変化や自己負担化への対策を調べたところ、居住費、食費の入所者負担増による施設の総収入(「窓口負担」+「保険給付」)の増減では「収入が減った」と答えた施設は63.6%に達した。また、対応策としては、事を外注化が2.2%食材料費を圧縮が16.0%、人件費を削減が9.7%、特に何もしないが49.2%となった。
これらの結果を踏まえ同協会は、(1)居住費、食費については保険給付に戻す必要がある、(2)当面、居住費、食費に係る負担軽減措置の対象に住民税本人非課税者を加えるとともに、低い年金水準の現状を踏まえ、公費負担をも視野にいれた低所得者対策の充実が直ちに必要である――としている。


総合施設には一定の指針策定が必要

〜総合施設モデル事業評価委員会が最終まとめ

総合施設モデル事業評価委員会(委員長・無藤隆白梅学園大学長)は、就学前の教育・保育を一体として捉えた一貫した総合施設について、子どもの最善の利益を第一に考え、次代を担う子どもたちを人間として心豊かにたくましく生きる力をつけるための施設であるべきなどとする理念を踏まえつつ、一定の指針を策定することが必要である――とする最終まとめを行った。総合施設は2006年度から本格実施されることとなっており、同まとめは、全国35カ所で実施されている総合施設モデル事業の実施状況などの評価・検証結果を受けて報告した。今後は、同委員会の最終まとめを受け、本格実施を前に一定の指針が策定される予定だ。
このなかで、総合施設においては、多様な機能を一体的に提供するため、一人の総合施設の長を置き、すべての職員の協力を得ながら、一体的な管理経営を行うことが必要であることを明示。また、幼稚園教諭と保育士の相互理解を強く求めた。


委託上限は「常勤介護支援専門員の人数×8」以下

〜介護予防計画 厚労省が介護報酬改定Q&A

厚生労働省が3月27日付けで介護予防支援、居宅介護支援、訪問介護、特定施設入居者生活介護、福祉用具貸与・販売(これらの予防給付関係を含む。)、住宅改修に係る介護報酬改定Q&Aを提示した。
これによると、予防サービスのケアプランを作成する介護予防支援における介護支援事業所への委託件数の上限は、常勤・非常勤の別にかかわらず介護支援専門員1人あたり8件ではなく、常勤換算した介護支援専門員の人数に8を乗じた数として取り扱うこととするとした。また、利用者が「要介護」から「要支援」に移行した場合に、従前、ケアプランを作成していた居宅介護支援事業所が、地域包括支援センターから委託を受けて、新規に介護予防サービス計画を作成する場合も初回加算を算定できるとした。なお、この考え方については、居宅介護支援費に係る初回加算についても共通であるとしている。
一方、居宅介護支援については4月から介護支援専門員1人あたりの標準担当件数を35件に引き下げ、40件以上担当する場合の逓減制を設けているが、取扱件数の計算については常勤換算の介護支援専門員1人あたりの平均で計算するとした。そのうえで、管理者がケアマネジャーである場合、管理者がケアマネジメント業務を兼ねている場合については、管理者を常勤換算1のケアマネジャーとして取り扱って差し支えない。ただし、管理者としての業務に専念しており、ケアマネジメント業務にまったく従事していない場合については、当該管理者については、ケアマネジャーの人数として算定することはできないとした。

[お知らせ]6月東京と大阪で社福創設・施設開設準備セミナー

独立行政法人福祉医療機構は6月、東京と大阪で「社会福祉法人創設・施設開設準備セミナー」を開く。2007年以降の社会福祉施設開設に向けて、現在施設開設を計画中の人、社会福祉法人の創設・施設開設を計画している人が対象。25日(火)午前10時から申し込み受付開始。詳細は以下の通り。

▼日程:東京会場/2006年6月15日(木)・16日(金) 午前10時〜
      大阪会場/2006年6月22日(木)・23日(金) 午前10時〜
▼会場:東京会場/東京都千代田区霞ヶ関・新霞ヶ関ビルLB階 「全社協・灘尾ホール」
      大阪会場/大阪市北区梅田・毎日新聞ビルB1階 「オーバルホール」
▼参加費:受講料は1人16,000円(資料代込み)(受講料には昼食代は含まれません。)
▼定員:両会場とも200名
▼問合せ:同機構企画指導部経営指導課 (TEL03-3438-9932、FAX03-3438-0371)


利用者同士の協動づくりをしかけ新たなケアの可能性を

〜先駆的福祉経営事例

社会福祉法人すこやか福祉会が運営する東京都港区の「すこやかの家みたて」は、区のプロポーザル方式で開設した事業所で、都営住宅の1、2階を改装した事業所。現在、居宅介護支援、訪問介護、通所介護、グループホームの介護保険4事業を展開している。同法人はこれまで下町を中心に実績をあげてきたが、今回都市部での経営に至った経緯を、館長の宮崎和加子氏は「高齢者が住みにくくなるだろうと考えた区は、空き家になった当地にグループホームなどの事業を提案し、プロポーザル方式で運営事業を募集した。大都市のなかで事業を展開するのは面白いと感じ、応募。ユニークな発想で事業を転換しようと職員が自ら設計に参画して応募したところ、当法人が選ばれた。」と語る。

■日常生活を重視し、徹底した自立支援がテーマ
ユニークな発想が最も現れているのがグループホーム。同事業所は2ユニットだが、1階と2階で分けるのでなく、建物内のスペースを縦に分割している。また、認知症高齢者のリロケーション・ダメージを抑えるため、屋内の構造をあえて複雑に改修し、一般家庭に近い環境をつくった。
また、日常生活を重視していることから、生活上の行動はすべて入居者中心で、献立も利用者同士の話しで決めている。さらに、「個」」の単位で生活を守るという意識から全居室に内鍵がけられるようになっているという。

■グループリビングに新たなケアの可能性
同事業者は介護保険外事業として、全8室に要介護者が入居する見守り付きの高齢者住宅「グループリングみたて」も運営。入居者は、必要に応じて併設する訪問介護事業などを利用しながら、基本的に入居者同士が共同で生活を送っている。同事業は、区が事業者の募集の際に介護保険事業とともに、提案されたもので、法人初の試みだが、「共同生活支援という新しい概念」と位置づけている。「個別生活をしながら、まったく違った生き方をしてきた者同士が共同生活を営めるように、関係性を構築していくのが私達の仕事なのだ。」と宮崎氏は語る。同法人のように新たな事業への試みこそが、高齢者にとってより良いケアを追及していくことができるのだろう。


本頁の記事に関する詳しい内容は日本医療企画社が発行する介護経営月刊誌
「介護ビジョン4月号」で。(詳しくは本紙各送信元にお問合せください)

MMPG提供


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