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月刊福祉経営情報



2005年03月号

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通所機能を付加した通所看護サービスの必要性を強調

〜厚労省・中村老健局長

厚生労働省老健局の中村秀一局長は2月19日に開催された日本看護協会主催の「介護保険緊急フォーラム」で講演し、その中で在宅医療については訪問看護等の訪問系に加え通所機能を付加し通所看護サービスの必要性を強調した。その上で2006年の介護報酬・基準の見直しに向けて、「老健局としても積極的に取り組んでいきたい」と通所看護を含めた医療型多機能サービスについて検討していく意向を示した。また中村局長は、開会中の通常国会に提出されている介護保険法改正と制度改正について解説し、その中で次期介護報酬改定の実施時期については、診療報酬改定と同じ2006年4月になる見通しを示した。
今後の課題として中村局長は、医療と介護の機能分担と連携強化を図る観点から、(1)地域における医療と介護の包括的・継続的マネジメント、(2)重度者に対応した医療型多機能サービス、(3)施設や居住系サービスにおける医療と介護の機能分担と連携――をあげた。その上で、「制度上では、医療と介護は分離されているが人は連続しており、退院する前の医療と介護への橋渡しをする改革は可能だと思っている」とし、医療と介護における連携強化に向けた施策を展開する決意を示した。また重度者に対応した医療型多機能サービスに関することが最も重要な議論の一つになるだろうと予測し、医療や福祉関係者からの意見を聞きながら解決を図っていく意向を示した。
一方、中村局長は、ターミナルケアの在り方についても言及し、「グループホームにも訪問看護が入れるようにする等の課題を解決しなければならない」と述べた。現実的には、特養が介護保険利用者のターミナルケアを担っている側面もあるが、「この状態がよいのかどうか。また配置基準についても問題があるなら直していきたい」として、年内までに結論を得ていくとする意向を示した。


「部局横断的チームを早急に立ち上げる」

〜社会保障の一体的見直しにおいて尾辻厚労相が示す

尾辻秀久厚生労働相は2月22日の記者会見の中で、21日の衆院予算委員会集中審議の中で、省内の社会保障の一体的な改革を検討する部局横断的なチームを立ち上げたいと意向を示していたが、これをどのように機能させるのかという質問に対して、「社会保障の一体的見直しのため省としても事務的な受け皿をきっちり作っておく必要がある。」と述べた。しかし、一部の関係者からは、縦割り行政に対する批判が強く、厚労省に対しては年金局は年金だけを考えてるのではないかといった指摘がされている。
また、部局横断的チームの創設時期について尾辻厚労相は「社会保障の一体的な見直しが行われるこの時期に、きっちりそうした指摘に応えるような組織を作ろうと指示した」とし、すぐにでも作業に取りかかり、時間をかけずに態勢作りをするとしている。また、イメージしている組織像については「厚生労働審議官のところで作るかどうかはこれから検討するが、言うならばプロジェクトチームのようなものを考えている」と説明した。
チームそのものが寄せ集め的なものになっていくのではないかとの質問に対し、尾辻厚労相は「大臣か副大臣くらいの下に置かないと、縦割りとの指摘に対して応えられないと思う。したがって大臣か副大臣またはその直属の指揮下における組織にしたいと考えている」と述べた。


第2号被保険者の介護保険料は年額4万5,054円に

〜厚労省が見通し示す

厚生労働省は、2005年度に40〜64歳の第2号被保険者が支払う介護保険料の見込み額が1人あたり年額4万5,054円となり、2004年度に比べて年間で3,389円、8.1%増加するとの見通しを明らかにした。月額に換算すると一人平均3,755円になり、今年度平均3,472円よりも283円増加することになる。
第2号被保険者の介護保険料は、翌年度の介護給付費の伸びを見込んだ額をもとに第1号被保険者及び第2号被保険者の割合によって決定されている。制度が開始された2000年度は2万4,901円であったが、その額は年々増加しており2004年度は4万1,665円であった。


6月下旬から要介護認定モデル事業を実施障害者自立支援給付法案の要綱を示す

〜厚労省老健局

厚生労働省老健局は、要介護認定モデル事業を2005年度に実施することを明らかにした。要介護認定モデル事業は、「新予防給付」の対象者を介護認定審査会の審査・判定を通じて選定し、要介護認定及び要支援認定の円滑な導入を行う観点から、その基礎資料を得ることを目的としている。
同事業は、第一次モデルと第二次モデルに区分され、まず第一次モデル事業で、各都道府県が推薦した市町村の中から60市町村を選定し、6月下旬から7月にかけて実施する。その後、第二次モデル事業として11月から12月にかけて、全市町村で実施していく予定だ。
また厚労省は、都道府県が市町村を推薦する条件について、▼2002 年度要介護認定モデル事業を実施した市町村、▼指定都市・特別区、▼介護費用適正化特別対策事業を実施した市町村――などを勘案し推薦することを要請している。


家族以外のたん吸引実施者の8割以上はヘルパーが

〜日本看護協会の調査

社団法人日本看護協会は、47都道府県看護協会と連携し、たん吸引等の実態に関する調査を実施した。この調査では、在宅ALS(筋萎縮性側索硬化症)患者に対して、たんの吸引をしていた家族以外の介助者のうち8割以上がヘルパーであったことが明らかになった。
今回実施した調査で在宅ALS患者として把握できたのは、3,325人で、そのうち在宅人工呼吸器を装着していたのは972人。また、在宅人工呼吸器を装着している患者で「家族以外の者のたん吸引がある」は281人(29%)、「家族以外の者のたん吸引はない」は281人(29%)で、同率の結果になった。さらに、家族以外の介助者によるたん吸引ではヘルパー以外に、家政婦やボランティア、友人等が実施していたことも明らかになった。
在宅ALS患者のたん吸引については、厚生労働省が2003年から3年間の時限措置として家族以外の者による吸引を認めており、家族以外が実施する場合は、患者の自由意思に基づいて文書で同意することが必要とされているが、今回調査した中において同意書を交わしているのは153人にとどまった。

 

在宅介護支援センターの運営実施状況を調査

〜厚労省地域包括支援センターの創設にらみ

厚生労働省老健局は、介護保険制度改正の中で創設が予定されている「地域包括支援センター」との兼ね合いから、在宅介護支援センターの運営実施状況を調査する考えを明らかにした。
今回の改正では「予防重視型システムへの転換」が大きな柱となっているが、軽度要介護者を対象とした「新予防給付」のもと、要支援・要介護状態になる前からの介護予防を推進し、地域の包括的・継続的マネジメント機能を強化するため、「地域支援事業」が創設されることになっている。その中で地域包括支援センターは、これらを一体的に担う機関として、現行の在宅介護支援センターの機能をさらに強化する形で整備することが検討されている。
しかし地域包括支援センターについては、配置要件でもある社会福祉士や保健師等の人員確保の問題や、全国に約5,000カ所の設置を予定している地域包括支援センターと全国に約8,700カ所実在している在宅介護支援センターとの兼合いをどうするのか等の課題が山積している。
今回予定している調査では、▼職種別の職員配置状況、▼センター設置主体による保健医療福祉サービス(介護保険サービスを含む)の実施状況、▼在介センターと介護支援専門員との連携状況――等について把握する方針だ。また同省では「既存の在宅介護支援センターが地域支援事業の包括的支援事業の実施の委託を受けるためには、どのように体制を整備していくのか、その道筋を示せるようにしていきたい」としている。


第8回介護支援専門員実務研修受講試験10月23日に実施

〜厚労省

厚生労働省はさきごろ開いた全国高齢者保健福祉・介護保険関係主管課長会議の中で、「第8回介護支援専門員実務研修受講試験」を今年10月23日(日)に実施する予定を明らかにした。
また同省は、「居宅介護支援事業者等の指定取消に合わせて、各都道府県から架空の居宅サービス計画の作成などによる介護支援専門員の登録が削除されているといった事例が多く報告されている」とし、制度の適正運営の観点から今後もそうした事例に対しては、厳正に対処するよう都道府県に要請した。


利用者に合わせた環境で快適な一日を提供する

〜先駆的福祉経営事例

株式会社ランダルコーポレーションは昨年12月、埼玉県・朝霞市にデイサービスセンター『おせわ〜く広場』を開設した。同施設では、快適に食事してもらえるような環境を提供したいという配慮から、利用者の体型や状態に合わせて高さが調節できるテーブルや椅子を導入している。介護関連事業部の小林氏はこういった家具を導入した経緯について「体に合わないテーブルを使っていると、食事の時の姿勢が悪くなり誤嚥する危険性が高くなってしまう。利用者にとっては少し体を屈めた状態で食べることにより、安全で楽しい食事ができるから」と語っている。また食器についても、力のない利用者でも使いやすいような配慮から、すべて陶器でできた軽いものを使用しているという。

■充実したお風呂で旅行気分を満喫
また同施設では、手すりや浴用イス、床暖房や加湿器が完備された大小合わせて4つの浴槽が設置されており、利用者が安全に入浴できるように配慮されている。今まで特殊浴槽にしか入浴できなかった利用者も、リフトとシャワーチェアーを使うことで大きな浴槽にのびのびと入ることが可能となったことで大変喜んでおり、好評であるという。小林氏は「介護が必要になると旅行が難しくなり、利用者の方に少しでも旅行気分を味わっていただきたいと考えた」として、浴室の設備を充実させた経緯について語っている。
         
■「おせわ〜く身体若返り塾」の開設を予定
同施設では、今後「おせわ〜く身体若返り塾」の開設を予定しており、その中では、施設の周辺に住んでいる65歳以上の元気な高齢者を対象に、「加圧トレーニング」といったプログラムの提供を考えている。また同施設では、1日6〜8人の利用者が利用しているが今後は1日30人の利用者の獲得を目標としている。小林氏は毎日、1日体験に1〜2人来ていることから目標達成に手ごたえを感じているという。そして、同施設ではある程度利用者が増えた段階で「痴呆専門デイサービス」の併設を検討している。同施設のように体型や状態に合わせて調節できる家具を導入するなど、利用者の視点に立って快適な環境とは何かを考えることは、福祉経営にとって最も必要な視点ではないだろうか。

本頁の記事に関する詳しい内容は日本医療企画社が発行する介護経営月刊誌
「介護ビジョン3月号」で。(詳しくは本紙各送信元にお問合せください)

MMPG提供


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