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月刊福祉経営情報



2005年02月号

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都道府県への介護保険事業所指導ポイント示す

〜厚労省老健局

厚生労働省老人保健福祉局はこのほど、各都道府県に介護保険事業所に対する指導や確認ポイントを新たに示した。厚労省は従来から都道府県に対し、介護保険指定事業所に指導する際は加算・減算などの基準に沿った介護報酬の請求であるか、苦情や事故があった場合にどのような対応を行っているか等を重点的にチェックするよう要請しているが、介護保険制度の施行以降、指定取消処分となった事業所が相次いでいることを受けて改めて周知した。
同局が示した指導の際に留意すべき指導・確認のポイントとしては、(1)介護報酬算定に関する告示を適切に理解した上、加算・減算等の基準に沿った介護報酬の請求であるか、(2)人員、設備及び運営に関する基準に定める職員の資格及び員数を満たしているか、(3)医師など名義借りによる架空職員をねつ造しているおそれはないか、(4)有資格者が行うべきサービスが無資格者により行われていないか、(5)個別サービス計画の作成、見直し、記録等が個々の実態に即して処理されているか、(6)身体拘束の防止に向けた努力がなされているか、(7)苦情、事故があった場合にどのような対応を行っているか――の7点を示し、重点的にチェックするよう要請。さらに国保連合会の介護給付適正化システムを活用して“特異的”な傾向を示している事業所を選定した場合は、そのような給付内容となっている理由とその適否について調査確認をするよう要請した。
同局は、介護給付適正化システムを活用することによって「支援事業所とサービス事業所との同一法人割合(単位数)」からは、各支援事業所が同一法人のサービスをどのくらい組み込んでいるかが把握できる。また、「訪問介護事業所別ヘルパー1人当たりのサービス提供時間」からは、ヘルパー1人当たりのサービス時間が極端に長い場合には、給付費の請求誤りの疑いがあったり、サービス運用体制に問題があったりするケースが把握できるという。


整備費補助金の不正受給防止で指導徹底求める

〜厚労省老健局

厚生労働省老人保健福祉局は先頃の全国厚生労働関係部局長会議の中で、介護関連施設等の整備に対する補助金の不正受給について、「整備費補助金を不正な手段により過大に受給するなどの事件が散見される」とし、再発防止のために市区町村や社会福祉法人等に対する指導を徹底するよう都道府県に求めた。
不正受給の事実が発覚した場合は、補助金を返還させる。さらに不正に関与していた者についても告発を行う等、厳正に対処することを要請している。


児童福祉施設最低基準を改正

〜厚労省

改正児童福祉法が成立したことを受けて、厚生労働省は1月1日付けで児童福祉施設最低基準を改正した。この中で、施設職員は入所中の児童に対し、虐待など児童の心身に有害な影響を与える行為をしてはならないことを明記した。
同省では、▼殴る、蹴るなどの直接子どもの身体に侵害を加える行為、▼合理的な範囲を超えて長時間一定の姿勢をとるよう求める、▼食事を与えない、▼子どもの年齢及び健康状態からみて必要と考えられる睡眠時間を与えない、▼適切な休息時間を与えずに長時間作業を継続させる、▼施設を退所させると脅かす等言葉による精神的苦痛を与える、▼性的な嫌がらせをする、▼その子どもを無視する――等の行為を不適切な関わりとしてとりあげ、懲戒権の濫用にあたるとしている。



障害者自立支援給付法案の要綱を示す

〜厚労省

厚生労働省は、1月25日の社会保障審議会障害者部会に、開会中の通常国会に提出する「障害者自立支援給付法案」の要綱を提示した。現行の身体障害者、知的障害者、精神障害者、児童各法で整備されてきた給付体系を再編し、障害種別にかかわらず基礎的な福祉サービスを利用でできるようにするのが目的だ。また同法案要綱では、原則1割の定率負担が導入され、市町村がサービス提供責任を一元化し障害程度区分の認定調査と判定を行うとしている。
一方障害者部会では、厚労省が2006年1月1日を施行期日とし、法施行まで実質1年を切っていることから、自治体が個々の利用者に対応できるか疑問を投げかける意見が相次いだ。これに対して村木厚子企画課長は「市町村に無理なく施行してもらうこと。連携を密にして、市町村が施行しやすい形になるよう工夫していきたい」と述べたほか、2カ月に一度課長会議を開くなど今後も頻繁に会合を設けていく考えを示した。


小規模多機能実現には「フルタイム・フルサービス」が必要

〜新潟県・こぶし園小山園長

高齢者総合ケアセンターこぶし園(新潟県長岡市)の小山剛園長は、27日に開催されたヘルスケアフォーラム2005(日経BP社主催)で、「小規模・多機能サービス拠点の実際」と題して講演した。その中で、介護保険事業者に求められるのは「フルタイム・フルサービス」であると述べ、それを実現するためには「いかに他事業者等とネットワークを組むか。サービス提供のための基盤を整備することがこれからの課題だ」と指摘した。
また、小山氏は小規模・多機能サービスが必要とされる背景について、従来までは大家族が多く、家族介護の隙間を公的保険がカバーする程度でよかったが、現在は核家族が多くなったことから、24時間365日あらゆるサービスを網羅する施設サービスが求められるようになったと分析。「サポートセンター」では、暮らし慣れた地域社会での生活を支えるため、通所介護や訪問介護、訪問看護、配食といったサービスをフルタイムで実施することで、「人の暮らしがある地域社会から出なくてもよい仕組みを作ってきた」と紹介した。

 

「介護予防サービスメニューを持たない事業者は厳しくなる」

〜ニチイ学館吉田専務が指摘

株式会社ニチイ学館の吉田英二専務取締役は、27日開催されたヘルスケアフォーラム2005の中で講演し、介護保険制度改正で介護予防の視点が組み込まれたことを受けて「介護予防サービスのメニューを持たない事業者は今後厳しくなるだろう」と述べ、予防サービスも含めた事業展開が必要になると見通した。
吉田氏は、介護保険制度がスタートした2000年4月当時、要支援と要介護1の訪問介護サービスの受給者が41万6,100人だったのに対し、2004年6月には66万4,000人と大幅に増えていることから、「住民は家庭にヘルパーが来てもらえるサービスを望んでいることがわかる。民間事業者は、要支援や要介護1などの人がどういうメニューを望んでいるかを見てみないとビジネス展開は難しいのでは」とし、これからの介護事業運営のポイントとして、要支援や軽度の要介護者のニーズを把握することをあげた。
また、来年度の厚生労働省予算で介護予防対策が打ち出され、介護予防サービス提供拠点3,000カ所の整備費用として225億円が計上されたことについては、「単純にカ所数で割ると1カ所あたり750万円となる。これは筋トレマシンの整備費と考えられ、非該当者に早くサービスを提供することで保険料の上昇をストップさせる仕掛けだ」と説明した。


高齢者施設の感染防止で緊急アピールを表明

〜日看協

日本看護協会は24日、「高齢者施設等の感染防止のための総合的対策に向けて」とする緊急アピールを表明し、要望書として尾辻秀久厚労相に提出した。緊急アピールでは、広島県福山市の特別養護老人ホーム等の高齢者施設をはじめ全国で感染性胃腸炎による死亡等が発生していることを受けて、看護職に対して感染防止対策の再点検を強力に呼びかけている。
また厚労省に対しては、入所者の医療ニーズと比較して看護師の配置が低い特養や身体障害者施設等の入所施設の人員配置基準を見直すことや、複数人の居室から個室への転換の促進、訪問看護ステーションや医療機関との連携強化など、総合的な感染症対策の充実を求めている。

お知らせ 介護予防ビジネスをテーマにセミナーを開催

〜東京・虎ノ門パストラル

新社会システム総合研究所は、2月24日(木)13:00から「介護保険制度で拡がる介護予防ビジネスの沃野」と題したセミナーを開催する。主な講義は、「介護予防事業は、ビジネスになるか!−介護事業者は、予防重視型システムの転換で経営を乗り切れるか−」早川浩士氏ほか。会場:東京・港区虎ノ門パストラル/参加費:1名につき29,800円/問合せ:新社会システム総合研究所(TEL03-5532-8850/URL:http://www.ssk21.co.jp/seminar/)まで。

新しい世界への挑戦で知的好奇心を刺激する

〜先駆的福祉経営事例

セコム医療システム株式会社は昨年5月、神奈川県・横浜市にデイサービス施設「セコムシニア倶楽部たまプラーザ」を開設した。同施設は学習意欲の高い要介護者に特定し、フラワーアレンジメントやマージャン等の本格的な教養講座を開催。通常の機能回復訓練だけでなく、知的欲求にも応えられるサービス提供に挑戦している。この施設を開設した経緯について同施設の関口好夫所長は、「そもそもこのシステム(教養講座の開催)は、新興住宅地であるたまぷラーザの地域特性に合わせて考えたこと。昭和30年代に地方から移り住んできた人々が高齢になったり、子どもに呼び寄せられた方が多い。経済的には、比較的恵まれていても、近所づきあいがなく引きこもっている高齢者の潜在的ニーズに応えようと思い、始まった試みだった」と語る。

■教養講座を受講後、表情豊かに
実際、教養講座を受講している利用者の様子を伺ってみると、作品が完成してからも講師その評価を求めたり、利用者同士で作品を見せ合ってアドバイスしたり、思い思いに自分自身の学びを楽しんでいる。そして、教養講座を取り入れた効果について関口氏は、「予想以上に成果があって驚いています。利用者同士がいい刺激を与えあい友達になっていきますし、ここで作った作品を自宅に持ち帰ると家族が喜び、家族との会話が弾み自信につながるようです」と語る。また、他の事業所のヘルパーからも「無表情、無感動で発話量も少なかった方が、今は自分から話かけてくるようになったり、よく笑うようになったり活動的になって驚いた」という声が寄せられている。

■新興住宅地の特性に合ったサービス展開を検討中
同施設を開設した後、関口氏は隣接する地域の利用者も多く、区域外の方にもニーズがあることが分かってきたという。今後は、「このデイサービスをベースに、周辺地域との関り方を模索していきたい」と語り、新興住宅地の特性にあったサービスの展開を検討中だ。同施設のように、地域特性を視野に入れたニーズの把握は重要な視点であり、地域に対して「今何が求められているのか」を探求することも福祉経営において必要なのではないか。

本頁の記事に関する詳しい内容は日本医療企画社が発行する介護経営月刊誌
「介護ビジョン2月号」で。(詳しくは本紙各送信元にお問合せください)

MMPG提供


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