会計事務所 近畿 関西 大阪 診療所 医院 病院 クリニック 歯科医院 社会福祉法人 開院開業 兵庫 京都 医療専門 上田公認会計士


医院、歯科医院、社会福祉法人専門特化会計事務所 上田公認会計士税理士事務所


ホーム   事務所案内   サービス   開業アドバイス   診療所   歯科医院   病院   社会福祉法人   お問い合わせ   リンク   サイトマップ







月刊福祉経営情報



2004年10月号

[一覧]  [前へ]  [次へ]



「支援費予算不足、まずは原因究明から」

〜社保審障害者部会が議論再開 委員から厳しい指摘

厚生労働省の社会保障審議会障害者部会は9月24日、議論を再開した。その中で厚労省は、支援費制度が本年度も急激な利用増によって200億円を超える予算不足が確実になっていることを報告、これに対して委員から財源確保に向けた努力や原因を究明するべきだとの厳しい指摘が相次いだ。
厚労省は来年度予算で支援費制度の費用として、本年度当初予算比11%増の3,854億円(居宅生活支援費871億円、施設訓練等支援費2,983億円)を要求したと説明。これについて障害保健福祉部企画課の村木厚子課長は、厚労省の一般会計全体が5.3%増であることに触れ、「(同部関連は)高い要求をしているが、できるだけ要求を認めていただけるよう努力していきたい」と予算獲得に向けた抱負を語った。
一方、本年度の支援費制度の財政状況について、まだ精度の高いデータがそろっていない段階であるとしながらも「直近の利用の伸びを見ると、二百数十億円ほど予算を上回る見込み」と大幅な予算不足が確実な状況にあると報告。支援費制度元年の昨年度も100億円を超える不足が生じたが、「昨年度は(省内での国庫補助金の)流用でしのいだものの、今年は流用も限られる」と苦しい財政事情を明かした。
猪俣好正委員(全国自治体病院協議会精神科特別部会長)は支援費の予算不足のほとんどを占める居宅生活支援費について、「来年度概算要求(871億円)では本年度当初予算に不足分の二百数十億円を足しても20億円の増額にとどまることから、来年度、また同じことが繰り返されるのではないか」と指摘すると、村木課長も「そのとおりだ。制度運用の適正化などさまざまな努力をしたい」と早急な対策が不可欠との見方を示した。
支援費制度の抜本的な見直しに向けては、64歳以下の障害者も介護保険制度を活用できるようにする一部統合に向けた議論が介護保険部会で再開したばかりで、11月下旬をめどに結論を出す方針。一部統合を「現実的な選択肢の一つ」と記した中間報告書を了承している障害者部会でも引き続き議論を進めるが、「あくまで(介護保険の)被保険者の引き下げの話になるので、中間報告以上の内容には踏み込まない」(企画課)見通しだ。


「一から見直さなければならない」

〜介護保険制度で尾辻厚労相が見解

尾辻秀久厚生労働相は9月28日に開いた共同会見で、介護保険の見直しについて「今の最重要課題の一つ」との認識を示したうえで、「定期点検のような意味ではなく、一からの見直しでなければいけない」と強調した。
今回の介護保険制度見直しは、法律の規定により1999年の制度発足後初めて行うものだが、尾辻厚労相はその制度創設のいきさつを踏まえ、「5年間の問題の点検をきっちり見直して、いわばもう一回介護保険制度を作り直すくらいのつもりで行うのが今度の見直し。決して定期点検のような話ではない」と強調。狭い部分ではなく、一から見直したいとの決意を述べた。
また、障害者の支援費制度との統合については、「障害者団体には団体ごとにいろいろな意見があることは知っている。ただ、今その答えを言えといわれても正直なところ答えがない」と率直な感想を述べた上で、「(来年の)通常国会には介護保険法の見直し法案を出さなければならないので、いつまでも放ってはおけないが、もう少し検討する時間がほしい」と時間的猶予を求めた。



パンフ「介護保険の見直しについて」を作成

厚生労働省介護制度改革本部は「介護保険の見直しについて」と題するパンフレットを作成した。社会保障審議会介護保険部会(部会長=貝塚啓明・中央大学研究開発機構教授)が2003年5月以来16回の会合を通じて2004年7月にとりまとめた「介護保険制度見直しに関する意見」に沿ったもの。制度見直しの基本的考え方、具体的な内容、被保険者・受給者の範囲について図表を組み入れ分かりやすく解説している。
その中で、制度見直しの焦点の一つとなっている被保険者・受給者の範囲については、「介護保険部会においては積極的な考え方と慎重な考え方に分かれており、現時点では"両論併記"とした」と説明。それぞれの考え方を掲載し、「この問題については、国民的な議論をさらに深める観点から、今後、介護保険部会において引き続き議論を進めていくこととする」としている。



障害者の就労支援で「共働宣言」

〜有識者懇話会がまとめる

障害者の就労支援に関する有識者懇話会は9月29日、「障害のある人の『働きたい』を応援する共働宣言」をまとめた。障害者の働きたいという"切実な願い"に応えるために大切なことは、▼関係者の就労支援への意識を高めること、▼働く場や仕事を創ること、▼働くための工夫をし、支えていくこと――とし、障害者が働ける仕事を創り、それを工夫や支えによって実現させようと強調している。
とくに障害者が働くことを支えるために、(1)福祉側の支援者が、支援する人(障害者)ができること・できないことを正確に企業に伝えること、(2)仕事面は企業、生活面は福祉と、福祉と企業が両輪で支えること、(3)福祉側と企業側がもっと接近し、協働すること、(4)福祉、医療、労働、教育関係者など地域の関係者が日常的につながる場を設け、互いに支えあうネットワークを構築すること――などが具体的に必要だとしている。



ニチイ学館が多機能型ケアセンター構想に着手

ニチイ学館(東京都千代田区、寺田明彦代表取締役社長)はこのほど、訪問・通い・予防・ナイトケア・居住のすべてをカバーできる「多機能型ケアセンター構想」に積極的に取り組むことを決め、通所介護のほかに介護予防やナイトケア機能を取り入れた「新型デイサービスセンター」を2007年3月までに約100カ所設置することなどを盛り込んだ事業計画を発表した。
2006年4月に予定されている介護保険制度改正を見据えたもので、地域の多様なニーズに対応したサービスを組み合わせることで画一的ではない地域密着型のサービス展開が可能となるほか、居住系サービスの展開によって他社との差別化を図ることができるとしている。        (次ページにつづく)
2004年9月から2007年3月の第1次計画では、総額約204億円を投じて新型デイサービスセンター92カ所、新型デイサービスセンター+グループホームの併設8カ所、既存デイサービスセンターの改修100カ所の合計200カ所の「新型デイサービスセンター」を設置する予定。居住系サービス(都市型介護ホーム)についても、60カ所の開設を予定している。第2次計画では居住系サービスの地方型介護ホームも設置して事業展開していく。



[短信] 社福への協調融資覚書締結民間金融機関が7行に

独立行政法人福祉医療機構はこのほど、社会福祉法人が特養等社会福祉事業施設を整備する資金調達を円滑に行えるよう、協調融資の覚書を締結する民間金融機関が7行となったことを明らかにした。8月27日から「埼玉りそな銀行」(担当部署:法人部法人企画グループ医療チーム)が、9月1日から「東京都民銀行」(本店営業部医療・福祉事業部)が加わっている。




書籍紹介

「歯の健康学」    〜岩波書店

江藤 一洋 著

高齢者の死亡原因の多くが口の中の細菌であることは、あまり知られていない。しかし、実際には細菌が誤嚥性肺炎を引き起こしており、そのため、口の中の細菌を増殖させないようにする口腔ケアが誤嚥性肺炎予防にきわめて重要になる。同書では、病院・施設関係者が意外と知らない歯や口腔に関する基礎的な知識から最新の歯科医療の話題まで、11人の専門家によって紹介されている。
テーマは口腔の二大疾患である「むし歯」「歯周病」のほか、「入れ歯と噛むことの大切さ」「歯並びと噛み合わせ」「歯と全身の健康」「歯科医療と痛み」「歯とことばの発声」「最新の治療法」など。「寝るときに義歯をどうすればよいか」「歯の喪失はアルツハイマーのリスクファクター」など、管理者のみならず現場スタッフにとっても興味深い内容が並ぶ。
超高齢社会を迎え、QOLの向上や介護予防の観点から歯科医療の重要性がますます高まっている中、歯科医学・歯科医療の動向を知る上で読んでおきたい一冊。編者江藤一洋氏は東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科長、同歯学部長。新書版(岩波新書赤版)216頁。定価は740円(税抜)。

▼申込 岩波書店(TEL:03-5210-4000)



充実した研修内容と職員の協力で人間性豊かな人材を育成

〜先駆的福祉経営事例

神奈川県横浜市にある社会福祉法人緑成会特別養護老人ホーム「緑の郷」では、3年前から雇用能力開発機構・神奈川センターからの受託事業として、ホームヘルパー2級の養成研修を実施している。同施設における研修の最大の特徴は、充実した講義内容にある。通常、2級ヘルパー養成研修は130時間だが、ここではその約3倍にあたる432時間を費やしているのだ。また、曹洞宗の僧侶を講師として招くなど、技術面だけでなく人間性を育てることも視野に入れている。同施設福施設長の古川幸子氏は、受託した理由を次のように語る。「私たちの『福祉に携わる者はこうあってほしい』という思いを法人内だけでなく、ヘルパーを養成することで業界内全体に広めたいと考え、参画しました」

■基本から実践まで踏み込んだ講義内容
しかし、この養成研修では特に目新しい講義を多く採り入れているわけではない。一般的な技術にも時間をかけ、基本から実践までより深く追求しているのだ。例えば、一般的に料理では栄養学などだけを学ぶことが多いが、ここでは予算と献立を決定し、材料を買いに行き、調理したものに対し栄養士がアドバイスをする――など、一歩も二歩も踏み込んだ学習内容となっている。このほかにも、園芸療法、音楽療法、色彩レクリエーションなども採り入れており、講習を通じて様々な角度から介護のあり方を学習できる場となっている。

■講師を務めることで生まれる職員意識の相乗効果
同養成研修のもう1つの特徴は、多くの講座で現場職員が講師を務めていることだ。当初、研修事業を始めることに現場職員は前向きではなかったが、回を重ねるごとにその必要性や現場にもたらす効果を実感するようになったという。かつて企業教育に携わり、現在は同法人の参事を務める横山茂樹氏は次のように話す。「ここでは利用者の方も生活しているので、学んだことがすぐに実践に反映されている。また、講師となる職員も受講生を教えるなかで気づきがあったりと、双方が一体となって相乗効果を生んでいる」福祉業界全体を視野に入れた研修制度で、業界全体のレベルアップを図る。同施設のマインドは今後も着実に地域へ浸透し、その裾野を広げていくだろう。



MMPG提供


[一覧]  [上へ]  [前へ]  [次へ]







上田公認会計士事務所
〒541-0045 大阪市中央区道修町1-7-10 扶桑道修町ビル3F
TEL 06-6222-0030 FAX 06-6222-0038