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診療所の共同経営の取扱いについて
- 共同経営のメリット
・一人よりも、標榜科目が増える。
・高度医療機器が、診療所でも保有できる
・繁盛記の待ち時間が少ない
・弱い部分が互いにおぎなえる
・一人よりも資金調達が容易
・信頼度も増す
・戸建にしても、テナントにしても大きな床面積を確保できる
- 責任と権限
権限、責任は平等。
民法上の任意組合契約となり、組合自体に権利義務はない。
医療賠償責任も、どちらかが起こした事故であっても、対外的には連帯責任となる。
- 配分
利益は、出資額に応じた配分となる。
損失も、出資額に応じた配分となる。
但し、両者の診療報酬の金額費、又は患者数比など適当と考えられる指標で、
損益の配分計算にとり入れることも考えられる。
- 税金
税金は、組合には課税されず、両先生に課税される。
折半出資であれば、1/2ずつの所得となる。
申告方式は、共同経営損益折半方式と給与支払方式がある。
給与支払方式は、開設者が事業所得で申告し、所得の1/2を給与として支払う方法。
給与を受ける先生は、給与所得になるので税務上は有利。
2.で、収入、患者数比などを配分計算におりこむ場合は、損益は1/2づつとはならない。
- 折半方式の実務処理
折半方式の場合、共同経営勘定預金を開設し、診療報酬の入金から経費の支払まで全てこの口座で行い、毎月、両先生が口座から同額を引き出す。
税金等支払った後、余剰があれば、国税、市民税をプールしたのち配分する。
- 脱退及び死亡
共同経営では、経営を続けていくうちに意見が対立し、一方が経営から手を引くことがあります(脱退)。民法上、脱退は認められています。この共同経営者の一方の脱退や死亡に伴い、純財産があれば、持分の払戻しを脱退者にしますし、債務超過であれば、債務超過額のうち持分に相応する額を脱退者が払込むことになります。
但し、この払戻額をめぐって争いがおきる例が多くあります。
そこで共同経営の当初の契約時より、払戻に関するルールを決めておくことがトラブル防止となります。
(払戻額のルールの例)
(1)出資額とする方法
共同経営で大きく利益が出た場合、脱退者に不満が生ずるし、損失が出た場合は、
経営を続ける方の不満が生じます。
(2)出資額と損益を加味した方法
当初の出資額については、減価償却の概念を導入し(例えば、10年でゼロ)損益分に
ついては、収入比率で毎年把握をしてそれぞれの持分を明確にしておく方法。
- 存続期間
期間を定めるか、終身とするか。
- 事前協議事項
経営の重要事項について、協議しなければならない事項を定めること。
- 地位の第三者への譲渡は禁止される
但し、合意があれば可。
- 契約の正当な解除事由
長期療養等が考えられる。
- 借入の取扱い
共同勘定には、現金で出資して、配分金の中から各人が返済する。
但し、確定申告においては、各人の青色決算書より利息を控除する。
- トラブルの原因
・それぞれの配偶者等の経営介入
・両者の診療実績が、極端に違う場合(一方が黒字で、一方が赤字)
・設備投資で意見が分かれる場合
・経費支出の意見が分かれる場合
・片方が、病気、事故で長期にわたり休む場合(共同経営のメリットでもある)
・大きな意思決定が、一人ではできない
・片方の事業外のトラブル(実家の倒産等)が、診療所の経営に影響する

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