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クリニックニュース



2007年12月5日号

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《規制改革会議》
混合診療の解禁議論は平行線 

規制改革会議(議長・草刈隆郎日本郵船株式会社代表取締役会長)と厚生労働省は11月27日、混合診療についての公開討論を行った。混合診療の全面解禁を求める規制改革会議側に対し、厚労省側は譲らず、議論は終始平行線をたどった。規制改革会議は今後も厚労省と調整して12月中に第2次答申をまとめるが、松井道夫主査(松井証券株式会社代表取締役社長)は「われわれは基本的には妥協しない。最終的には政治決着となるだろう」と、安易な決着はしない決意を表明した。
厚労省は同日、規制改革会議が事前に求めていた質問事項の回答書を提出した。混合診療の全面解禁について回答書では▼保険診療により一定の自己負担額において必要な医療が提供されるにもかかわらず、患者に対して保険外の負担を求めることが一般化し、患者の負担が不当に拡大するおそれがある、▼安全性、有効性が確認されていない医療が実施されることで科学的根拠のない特殊な医療の実施を助長するおそれがある―を理由に適切でないという従来の主張を繰り返した。
東京地裁が11月7日に「法に定める保険診療に該当するか否かを判決する際には、厚労省の言い分のように「混合診療」という不可分一体の単位で見るのではなく、「保険診療部分」、「追加的診療部分」などの個別の診療行為ごとに判断すべき」、「国が混合診療禁止の根拠となる高度先進医療についての保険給付の制度は、混合診療すべてのうち特定のもの以外を禁止する主旨を含まない」と混合診療の禁止に法的根拠がないとする判決を下したことについて、厚労省の水田邦雄保険局長は「裁判は混合診療の是非を判断していない」と述べた。これに対し、福井秀夫委員(政策研究大学院大学教授)は「判決では混合診療の禁止を違法と認めた。一審判決で確定したら混合診療の全面解禁といってももともと禁止されていないことになる。確定したら何らかの措置をするのか」と、禁止に向けた方策を取るか尋ねたのに対し、水田保険局長は「仮定の問題にお答えする立場にない」と返した。
また、福井委員が「混合診療を認めると金持ち優遇になるという議論がよく分からない。ちょっとした追加的負担でもっと有効な医療を受けることができる。混合診療を認めないことこそが、金持ち優遇ではないのか」と尋ねると、原徳壽保健局医療課長は「安いか高いかは場合によって違う。一定のルールの下にやる必要がある。有効とされる技術を無原則に入れるとかえって保険診療を阻害する」と、無制限に混合診療を認めると本来必要な保険診療が行われなくなることを懸念した。
また、厚労省保険局医療課の八神敦雄保険医療企画調査室長が今後新規の保険診療への早期導入を促す旨を述べると、松井主査は「タイムラグが常にある。保険外部分を自費負担して残りを保険で賄うことがどうしてできないのか」と詰め寄った。また、草刈議長が「自由診療は現に認めている。保険収載だけが医療ではない。それを選ぶのは個人の人権だ。何でも保険収載でコントロールしようというのはもうやめてほしい」と件側に要請した。
東京地裁判決原告の清郷伸人氏も会場に現れ「保険外治療が悪影響を及ぼすという主張に科学的データ根拠はあるのか」と、データの提出を求めた。両者の議論は最後までかみ合わず規制改革会議側が「すべての患者のデータを実証できているのかその証拠出せ」「国民の真摯なニーズを全く考えていない」などと声を荒げる場面もあった。

《厚生労働省》
診療報酬改定の基本方針案を了承 

経済財政諮問会議(議長・福田康夫首相)は14日、2008年度診療報酬改定について議論した。勤務医と開業医間の格差是正のため、初・再診料の引き下げなどを必要とした診療報酬体系の見直しに関する民間議員の提案に合意した。
 提言は、(1)勤務医と開業医間の格差是正、(2)診療所・病院・介護施設の役割分担、(3)医療介護従事者の役割・養成システムの見直し、(4)診療行為の効率化、IT化の推進、(5)公立病院の再編・効率化―の5項目。
このうち、(1)については、勤務医と開業医との間で労働時間や収入で格差があることが病院勤務を敬遠する原因となっているとして、医療費配分を見直してめりはりをつけることを求めた。診療所の初・再診料を引き下げるほか、医師の負担が強い病院の産科と小児救急について、診療報酬でさらに評価することが必要とした。
 (3)については、病院医師の業務を軽減するために医師が行っていた業務を看護職に、看護職が行っていた業務を介護職へと業務範囲を拡大すべきとした。具体的には看護職・介護職のレベルアップ、職種間連携の強化を前提として、ニーズが高まる在宅ケアの場面で、訪問看護師が痛みの管理や、介護職が痰の吸引や経管栄養の管理を行えるようにする。また、医師不足を解決するため、都道府県のニーズに応じて医学部定員や地元出身枠の設定、医師養成数の拡大や地元出身者枠の拡充を図る等を挙げている。
 これに対し、舛添要一厚生労働相は「民間議員の提案はすでに実施していたり、あるいは実施したいものばかり」と賛同し、医師養成の抑制策は「足りているか不足しているかは分野ごとに違うが、個人的にはもう抑制は限界にきていると思う」と述べ、今後は拡大を図ることが必要との認識を示した。


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