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2007年4月5日号

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《社会保障審議会後期高齢者医療の在り方に関する特別部会》
高齢者に総合的医療提供

社会保障審議会後期高齢者医療の在り方に関する特別部会は3月29日、介護保険サービスと連携の取れた一体的なサービス提供などを盛り込んだ「後期高齢者医療の在り方に関する基本的考え方(案)」を取りまとめた。今後は、4月初旬以降に一般からの意見を募集した後、秋を目途に社会保障審議会医療部会、医療保険部会の意見を聴いた上で、診療報酬体系の骨格を取りまとめ、中央社会保険医療協議会で具体的な後期高齢者医療制度の診療報酬体系について審議を行う。
同案は、これまで14人から実施した後期高齢者医療の在り方に関するヒアリング結果を基に、▼後期高齢者の心身の特性、▼基本的な視点、▼後期高齢者医療における課題、▼後期高齢者にふさわしい医療の体系―について考え方を取りまとめた。
このうち、「後期高齢者の心身の特性」については、「治療の長期化、複数疾患への罹患が見られる」、「認知症の問題が見られる」―を列挙。その上で、基本的な視点として、「生活の中での医療」、「尊厳に配慮した医療」、「安心・納得できる医療」を挙げた。
その一方で、課題として、心のケアの必要性や頻回受診、家族の介護力のサポートの必要性、患者自身による治療法選択の重要性―など5項目を列挙。「精神的な不安も含めた複数の疾患について、トータルに見ることができる医療が必要だ」として、「総合的な医療提供」の必要性を強調している。
「総合的な医療提供」に関して野中博委員(医療法人社団博腎会野中医院院長)は、「専門的医療といえどもベースは総合的に診ている」と、疾患に限らず総合的な判断による医療を現状でも提供していると主張し、言葉の使い方に関して見直しを求めた。
鴨下重彦委員(国立国際医療センター名誉総長)は「現在の医学教育は専門医志向だ。医師の教育や研修では、すべての人に適切な医療を提供できる力を付けさせねばならない」として、いわゆる総合医の教育体制を構築するよう提言した。
■医療の体系は在宅重視
具体的な医療の体系については、「治療後の生活を見越した高齢者の評価とマネジメントが必要」、「在宅を重視した医療」、「介護保険のサービスと連携のとれた一体的なサービス提供」―など、介護保険との関連や在宅医療へ力点を置く体制整備を盛り込んだ。
具体的には、信頼感の確保された在宅医療が必要であり、そのためには、患者についての情報を共有しつつ、患者を中心に、地域における医師、看護師等の医療関係者が相互に協力して、チームとして対応する必要があると指摘。この場合、中心となって医療関係者の連携を調整する役割を担う医師が置かれる仕組みが重要となり、これを実現するためには、後期高齢者を総合的に診る医師が必要であるとした。
医療の体系について野中委員は「生活の中で医療を受けることが強制になってしまうのは良くない。適切に医療提供できる体制や、高齢者の急性期医療をどう考えるかという視点も必要だ」と述べた。

《厚生労働省》
保険証を個人カードに

厚生労働省は3月16日、経済財政諮問会議に『医療介護サービスの「質向上・効率化」プログラム(仮称)』を提示した。同プログラムは、▼予防、▼サービスの質向上・効率化、▼コストの在り方、▼利便性などの向上、▼安全・安心・質の確保―の5つの視点から取り組むとしている。
このうち、利便性などの向上に向け、具体的なメニューとして、健康保険証を個人ごとにICカード化する「健康ITカード」(仮称)導入を提示。2007年度から導入の検討を始めるとしている。
健康ITカード構想では、3、4年後を目途に健康保険証を全て個人カード化、その後、希望者を対象に、「健康ITカード(仮称)」を交付。将来的には、被扶養者を含めてIC化した健康保険証を国民1人に1枚配布するとしている。健康ITカードでは、2008年度に始まる特定健診の結果やレセプトの内容を閲覧・出力したり、診察時に持病やアレルギー、投薬の状況、他院も含めた検査結果を引き出したりすることが可能になるという。一方、医療機関にとっては、被保険者資格の確認や保険料の未納対策に活用できるとしており、資格誤りによるレセプト返戻のリスクが軽減する。
今後の進め方として、厚生労働省は、2007年度中に、▼システムの基本構想づくり、▼個人情報の保護、▼社会保障番号(仮称)の付番方法、▼費用負担、▼費用対効果―などについて検討するとしている。

《院内感染対策中央会議》
中小病院・診療所向け院内感染対策指針を報告

院内感染対策中央会議(座長・小林寛伊東京医療保健大学学長)は3月15日、厚生労働省の研究班が作成した中小病院や診療所などの院内感染対策指針案の報告を受けた。改正医療法で中小病院や診療所などに院内感染への対応が求められることから、態勢を整えるための具体的な「道しるべ」となる。厚生労働省は「3月末以降の早い段階で事務連絡通知などをしたい」としている。 報告があったのは、▼300床未満の中小病院と診療所に対策の全体像を示す「医療関連感染制御策指針(案)」、▼病院・有床診療所の施設内での手順を示す「小規模病院/有床診療所施設内指針(案)」、▼無床診療所の手順の「無床診療所施設内指針(案)」―の3案。
このうち、感染制御策指針(案)では、改正医療法で義務づけられた感染制御指針や委員会、研修などについて詳細な基準を記載し、それぞれ「施設共通で採用すべき」、「施設の条件を考慮してできれば採用すべき」、「無床診療所でも採用すべき」に分類した。また、施設内指針(案)では、案で提示するものは一例であり、各施設にあった形で、単純かつ効果的で実行可能な施設内指針を作成する事が望ましいとしながら、▼手袋、▼個人的防護用具、▼リネン類―の扱い方や手指衛生の方法を提示した。


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