|
《厚生労働省》
医師の供給確保に業務見直し図る
医師の需給に関する検討会は、6月28日の検討会の中で、今後の医師の供給確保について、業務の見直しなどによる不足感の解消を打ち出す方針を示した報告書案を提示した。報告書は7月中にも取りまとめる予定で、19日にも意見集約を図る。
医師の需給に関しては、1970年ごろから、最小限必要な医師数を人口10万対150とすることを掲げ、医学部定員の引き上げなどにより増加政策をとってきた。しかし、1986年からは一転して、2025年には全医師の一定程度が過剰になるとの将来推計を踏まえ、削減方向に向かった。この結果、社会的な医師の不足感、地域・診療科ごとの偏在、長い勤務時間―などの問題が指摘され、同検討会ではこうした問題について、具体的な対策を検討してきた。
同報告書によると、現状の医師の需給状況については、退職などを差し引きして、医師は、年間3,500〜4,000人程度増加すると概算している。
診療所においては、診療所に従事する医師数は2002年〜2004年の2年間に約2,500人増加。一方、各年齢階級別に診療所に勤務する医師の割合を見ると、あまり変化は見られなく、その増加は主として昭和40年代後半から50年代の医学部入学定員増の影響を受けた50歳代の医師の増加によるものとなっている。また、各年齢において人口当たりの外来受療率は低下しており、医師一人当たりの患者数は一貫して減少傾向にある。
一方、診療科別にみると、小児科については、平成15年に医師となり小児科に従事している者は556名で、医療機関で勤務している医師全体の7.7%に当たる。また、平成18年3月に実施した「臨床研修に関する調査(中間報告)」においても、臨床研修2年次生で研修修了後の進路を決めている者のうち、約8%が小児科を志望しており、減少する傾向は認められない。
産婦人科においては、この数年は、新たに就職する医師は年間約300名程度と、相対的に低い水準で推移している。臨床研修に関する調査においては、進路を決めている者のうち、約5%が産婦人科を志望しているうえ、専門として産婦人科を選択することを希望している者のうち、約7割が女性となっており、急速な女性の進出が顕著となっている。
また、麻酔科については、平成15年に医師となり、麻酔科に従事している者は339名であった。さらに、臨床研修に関する調査においては、進路を決めている者のうち、約6%が麻酔科を選択しており、堅調である。同科は、基本的に病院で勤務を続ける診療科であり、現在の状況が続けば、全国的には堅調に増加傾向が続くものと考えられるとしている。
一方、今後の医師の需給の見通しとしては、2025年の病院医師は17万6,000人、診療所医師は13万3,000人。2035年には病院が17万6,000人と変わらず、診療所は14万5,000人に増加するが、病院の医師需要は2040年には現在の1.4倍にふくれあがり、病院医師は不足するとしている。
このため、同検討会による報告案では、病院と診療所の役割分担や医師が本来の業務に専念できる体制づくりなどを通じて、不足を補っていく必要性を挙げている。一方、医学部定員の見直しに関しては、「医師の養成には時間がかかること、また、多額の国費が投入されていることを踏まえれば、医師数が大きく過剰になるような養成を行うことは適当ではない」として、増加させていくことに否定的な見解を示している。
現状の不足感の打開策については、医師の業務のあり方の見直し、生産性の向上を挙げ、これによって、十分な医療提供と医師の勤務環境の改善が実現できるものとしている。
診療科別の必要医師数については、「病院機能の再編成、病診の役割分担、専門医の位置づけ・役割を踏まえ、効果的な誘導策も考慮しつつ検討することが望まれる」として、今後の検討に委ねる。
このほか、医学部定員が少ない地域に関して、「地域間格差は必ずしも縮小していない」としながらも、報告案では「さらに実効性のある地域定着策の実施を前提に定員の暫定的な調整を検討すべき」との意見を盛り込むだけに留め、当面は検討を行わないとした。
《厚生労働省》
医療法人の98%が持分有り
厚生労働省のまとめで、2006年3月31日現在の医療法人数は前年度より1,690法人増の4万1,720法人で、そのうち持分有り社団が98%、一人医師医療法人が83%を占めていることがわかった。
来年施行の改正医療法では新規に設立する医療法人はすべて出資額限度法人か社会医療法人となり、既存の法人に対しては移行支援策を講じるとしているが、医療法人の大多数を占める持分有り社団をこれらに移行させるのは困難を極めそうだ。
同まとめによると、社団医療法人の総数は4万1,324法人(前年度比1,686増)で、持分有り社団は4万914法人(同1,276増)と大多数を占めていた。また、一人医師医療法人は3万4,602法人と、前年度から1,545増であった。
これに比べて、特定医療法人は395法人(前年度比21増)、特別医療法人は61法人(前年度比14増)と依然動きが鈍い。都道府県別でみても、特定医療法人は北海道や大阪、神奈川などで認可数が多いものの、青森や静岡、徳島ではいずれも1法人と差が開いている。特別医療法人に至っては、認可数ゼロの県が17あった。
また、出資額限度法人は125法人(前年度比33法人増)で、一昨年の制度化から大きな伸びはみられなかった。
《福祉医療機構》
福祉医療機構の貸付利率、0.1%引き下げ
独立行政法人福祉医療機構はこのほど、病院などに対する医療貸付利率(固定金利)を全項目で0.10%引き下げた。病院や診療所などの新築資金の利率を0.10%引き下げ2.00%としたほか、介護老人保健施設への貸付利率も0.10%下げ2.10%とした。問い合わせは同機構(代表電話03−3438−0211)まで。
MMPG提供
医業経営に関するお問い合せはご遠慮なく当社までお申し出下さい。

|
|