《厚生労働省》
「在宅療養支援診療所」(仮称)を新設
厚生労働省は11日、中央社会保険医療協議会診療報酬基本問題小委員会(土田武史小委員長)の中で、来年度の診療報酬改定について▼在宅医療推進の観点から「在宅療養支援診療所」(仮称)を新設、▼初・再診料の見直し▼「1.4:1看護」を新設▼リハビリテーションを疾患ごとに再編、集団療法の廃止―などの骨子を提示した。
この中で、厚労省はこれまでも在宅医療の推進を打ち出していたが、その具体策として「在宅療養支援診療所」(仮称)を新設する方針を示した。これは医師や看護師が常駐し、24時間往診可能な体制を備える保険医療機関たる診療所で、▼当該診療所内、又は他の保険医療機関との連携により他の保険医療機関において、在宅療養患者の救急入院を受け入れる体制の確保、▼ケアマネージャーとの連携、▼当該診療所における在宅看取り数の報告―などを要件として求めている。また、ターミナルケアへの関与も求め、在宅末期医療総合診療料については「在宅療養支援診療所」(仮称)であることを算定用件とする方向で検討するとした。これに対し同委員会の委員からは、「中小病院でもやっているところがあるが、なぜ診療所だけなのか」や「夜間の連絡先の医療機関も評価してほしい」などの注文が付いた。
■初・再診料の見直しに反対の声
厚労省は初・再診料の見直しについて、病院及び診療所の機能分化及び連携を推進する観点から見直すとした。具体的には、200床以上の病院において、他の病院又は診療所からの文書による紹介なしに初診が行われる場合については、患者の選択に係るものとして、初診料に係る評価を大幅に引き下げる方向で検討することとしている。これに対し支払い側と診療側の双方が反対で一致。診療側の日本病院会常任理事の石井委員は「地域病院で自費をとるのは困難。病診の機能分化というが、初診は(初診が低くなった)病院へいくことになってしまう」と懸念を提示。一方支払い側の香川県坂出市長の松浦委員も「病院への受診が抑制され、外来収入減となる。外来が減って体力が確保できる病院はない」と訴えた。
また、厚労省は病院及び診療所の初再診料の点数格差について、患者の視点から見ると、必ずしも病院及び診療所の機能分化及び連携を推進する効果が期待できないのではないかとの指摘があることを踏まえ、初診料については、病院の評価を引き上げる一方、診療所の評価を引き下げて、病院及び診療所の点数を統一。一方、再診料については、病院の評価を引き下げる以上に診療所の評価を引き下げて、病院及び診療所の点数格差を是正する―考えを示した。
《厚生労働省》
保険医療機関の指定取り消しは48件
厚生労働省は2004年12月、2004年度の保険医療機関の指導・監査の実施状況のまとめを公表した。これにより、2004年度に実施した監査は保険医療機関等が93件、保険医などは167人であった一方、指導は保険医療機関などの2,713件、保険医などの7,347人であることが明らかになった。
このうち保険医療機関等から返還を求めた額は、合計で、65億4,000万円、このうち監査での返還は約33億7,000万円、指導での返還は約31億7,000万円で、返還額は前年度から2億1,000万円増加した。主な増加要因としては、前年度に引き続き医療従事者の水増しによる不正請求が多く、これを指摘されたのは10病院で22億円と返金額の3割強にのぼる。
さらに、監査・指導の結果指定取消となったのは、保険医療機関などが48件(対前年度比10件増)、保険医などが35人(同6人増)であった。この内訳として保険医療機関については、▼医科が27件、▼歯科が19件、▼薬局が2件―であった。一方保険医等については、▼医師が13人、▼歯科医師が20人、▼薬剤師が2人―となった。指定取消となった理由としては、いわゆる名義借りが多く、前年度を4件上回る11施設であった。また、取消にかかる発端として保険者、医療機関従事者等及び医療通知に基づく被保険者からの通報が、28件と2003年度に引き続き多かった。
2004年保険医療機関等の取消に係る主な事例としては、北海道の医療法人翰林会稲積公園病院(当時)は北海道庁の立ち入り検査で、名義借りの事実が明らかとなり、2005年2月26日に保険医療機関の指定を取り消された。返還額は2億3,214万円。同院は指定取消などの影響で負債額40億円を抱え倒産した(後に別医療法人が事業継承)。
また、医療法人渓明会支笏湖病院(北海道)は北海道庁が立ち入り検査を行った結果、医師の標準数に比べ職員が著しく下回っていることが判明。さらに、診療報酬の減額もしていなかったため個別指導を実施、医師の充足率が医療法で定める標準員数を下回る期間も明らかになり、これらの期間にかかる不正請求の疑いが濃厚となったため、監査を実施した。この結果、勤務実態のない医師や非常勤医師を常勤として虚偽の届け出を行う不正請求が発覚。2004年11月1日に指定を取り消され、8億4,033万円を返還した。
滋賀県のあだち歯科は、過去に受診した患者をその後診療していないにも関わらず診療したとする架空請求や実際の受診回数よりも多くする付増請求、実際に行った診療内容を別のものに替えた振替請求や自費診療なのに保険給付も請求した二重請求などを行い、2004年7月24日に保険医療機関と保険医の指定(登録)取消となった。
《日本薬剤師会》
処方せん受け取り率は上昇
日本薬剤師会は2005年3月分の処方せん受け取り状況の推計を公表した。これによると保険薬局の処方せん受け取り率(医薬分業率)は、55.7%で前年同月比より+2.5ポイント増加。また、投薬対象数は1億1,188万173件で、処方せん枚数は6,233万5,638枚だった。一方、調剤点数の動向は407億2,830万点で全円同月比より+15.9%増大した。
MMPG提供
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