《内閣府》
診療報酬改定率は過去最大の−3.16%に
政府は18日、次期診療報酬改定について、薬価とあわせて3.16%引き下げることを決めた。内訳は診療報酬本体で▲1.36%、薬価が▲1.60%(医療費ベース)、医療材料▲0.20%(同)で、過去最大の下げ幅となり、国費ベースで約2,370億円の削減となる。
診療報酬本体の引き下げ分における1.36%の内訳は、医科と歯科がそれぞれ▲1.50%、調剤が▲0.60%となった。しかし、小児科、産科、麻酔科、救急医療については医療の質確保の面から、また急性期医療や緩和ケアについては実態に即した看護配置の面から、診療報酬を引き上げることに決まった。さらに、レセプトのIT化の推進も図る方向だ。
これらの次期診療報酬改定をめぐっては、18日に川崎厚生労働大臣と谷垣財務大臣が閣僚折衝に臨んだ。これまでの診療報酬の改定は厚生労働省の諮問機関である中央社会保健医療協議会が中心となって行ってきたが、中医協委員の汚職などの不祥事を契機に、内閣の責任で決める制度となり、今回がその初めてのケースだった。財務省は、近年の診療報酬本体の改定幅と、人事院勧告や物価水準のマイナス傾向に隔たりがあるとして「大幅な引き下げ」を主張、これに対し、厚労省は「医師の確保が地方の声だ」と抵抗した。その結果、厚労省が2002年度並みの1.3%、財務省が1.4%以上のところまで歩みよったが、結論に至らず、首相官邸で安倍晋三官房長官らを加えて調整し、2002年を0.06ポイント上回る1.36%に確定した。
一方、診療報酬の具体的な点数配分については、1月以降に中央社会保険医療協議会で検討する。改定の手順は、厚生労働大臣が1月に診療報酬改定の基本方針とともに点数配分の諮問を行い、諮問内容を公表しパブリックコメントを募集する。その上で、中医協が2月中に答申し、厚労大臣はこれを受けて新点数を告示、4月から実施となる予定だ。
《厚生労働省》
薬価・材料の改定率は−1.8%
厚生労働省は16日、中央社会保険医療協議会のなかで、2006年度の薬価制度改革と保険医療材料制度改革の骨子を提示。この中で、2006年度の薬価改定、保険医療材料価格改定の引き下げ率を、概算要求額ベースでマイナス1.8%とすることを明らかにし、中医協はこれに了承した。この内訳は薬価が▲1.6%、材料が▲0.2%で、約1,350億円の削減を見込んでいる。
同案によると、2006年度の薬価制度改革における調整幅方式については、既収載医薬品の原則的な薬価改定方式として、これを維持することで決定。さらに2002年度と2004年度に一律引き下げを実施した先発品については、2ポイントの引き下げを決めた。
また、強制的に薬価を引き下げる再算定については、▼当初見込んでいた市場規模が大きくなった場合に伴う市場拡大再算定、▼効能効果を追加した場合の効能変化再算定、▼用法、用量変更に伴う用法用量変化再算定―を維持することとした。
しかし、後発品を含めた同一成分・同一規格の全銘柄の市場実勢価格の加重平均値を用いて、調整幅方式により算定した価格を先発品の改定薬価とする改定方式や、薬価調査と薬価改定の頻度の見直し導入は見送った。
一方、医療材料改革では、ダイアライザーの一定幅を現状の14%から11%に、フィルムは6.5%から5%にそれぞれ縮小するとともに、保険医療材料の内外価格差を縮小する観点から対象範囲を拡大するとした。
また、医療材料の価格の決定方法については来年度以降に見直す方針となった。現在、医薬品は銘柄ごとに価格が決まっているが、医療材料は機能区分ごとに決まっている。このため、数十万点の医療材料を669の機能区分に分類したことで、「新規医療材料が適正に評価されない」、「医療現場における使用にも影響を与えかねない」―などの指摘があった。これを受け2006年度以降、機能区分のあり方、一定幅のあり方などについて、改めて検討していく方向だ。
《中央社会保険医療協議会》
有床診では短期間の入院を重点評価
厚生労働省は7日の中央社会保険医療協議会診療報酬基本問題小委員会(土田武史小委員長)に対し、来年4月の診療報酬改定にあわせて、▼人員配置標準、▼入院診療計画の作成、医療安全対策の推進等、▼特定機能病院の看護配置基準、▼有床診療所の取扱い、▼地域における疾患ごとの医療機関の連携体制について―などを見直す考えを示した。
このうち有床診療所に関しては、医療法で「診療上やむを得ない事情がある場合を除いては、同一の患者を48時間以上入院させることのないように努めなければならない」と規定しているが、診療報酬では「〜7日」「8日〜14日」「15日〜30日」「31日〜90日」と、医療法で規定する2日間を大幅に上回って診療報酬が設定されており、診療所の一般病床の平均在院日数は16.6日といった現状だ。こういった状況を踏まえ、第5次医療法改正では48時間の規定を撤廃することが決まっているため、診療報酬でもこれにあわせた対応を行うとした。
具体的には、有床診療所の入院医療については、48時間の入院期間制限規定に関わらず診療報酬で評価されているが、入院期間が比較的短期であるという現状を踏まえ、短期間の入院施設としての役割を明確化する方向で、入院間もない期間で点数を積み上げる形で見直しを図ることとしている。さらに、地域における回復期リハビリテーションの提供や、在宅医療を支援する役割の一つとして、在宅における療養を補完する入院医療の提供等を推進する観点から、有床診療所の入院医療に対する上記の機能に応じた評価の在り方について検討していくこととした。
MMPG提供
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