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2005年12月05日号

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《財務省》
診療報酬は相当規模の引き下げを

財政制度等審議会は11月21日、「2006年度予算の編成等に関する建議」を谷崎禎一財務相に提出した。同建議では、今後の財政構造改革の進め方について、「一般歳出の約4割を占める社会保障関係費が急速な高齢化の進展に伴って経済の伸びを大きく上回って増大することが見込まれていることから、その抑制を図り、国民経済の身の丈にあった規模とすることが最大の課題である」と指摘し、同審議会では、社会保障費の抑制を最重要課題に位置づけた。そのうえで医療においては▼高齢者の自己負担の見直し、▼公的医療保険の範囲の見直し、▼診療報酬・薬価改定―等、4点の改革について言及した。
このうち、高齢者の自己負担の見直しについては、高齢者医療の伸びが国民負担増の大部分を占めていることから、年齢を問わずに負担能力に応じた公平な負担を行う仕組みに見直していく必要があると指摘し、他の世代との負担率の統一を要望。具体的には、70歳以上の高齢者の自己負担は、現役並みの所得を有する場合は3割負担、一般の高齢者は2割負担、低所得者は1割負担にするべきであるとした。
また、公的保険による給付範囲の見直しについては、公的保険でカバーする範囲・内容を個人で対応することが困難なものなど真に必要なものに重点化すべきであると提示。具体策として▼入院時の食費・居住費負担の見直し、▼後発医薬品が存在する先発医薬品の保険給付の見直し―などをあげた。このうち、入院時の食費・居住費の見直しでは、一般病床から療養病床、在宅医療・介護へといったサービスの流れを作るために、一般病床を含めた形で食費・居住費を保険給付の対象外にするよう要望した。さらに、後発医薬品が存在する先発医薬品については、後発医薬品を選択した場合とのバランスや医療保険財源の効率的な活用の観点から、先発品を使った場合、後発品の価格までの保険給付として、後発品との差額分を患者負担とするといった考え方を提示した。
一方、診療報酬・薬価改定については、医療費の約半分が人件費となっていることを指摘し、人件費の合理化を図るよう要求。また、「近年、民間給与が下がり続けてきた中にあって、その期間における診療報酬本体の改定率は、民間給与動向や人事院勧告のマイナス幅と比較しても大きく乖離している」や「近年のデフレの期間、保険料や税を支払う者の給与は下がり続けているのに、それを受け取る側の報酬にはデフレの影響が十分に反映されていない」として、診療報酬本体のマイナス改定を強く要望した。
経済財政諮問会議は同建議をもとに「2006年度予算編成に関する基本方針」を12月初旬にもまとめる見通しだ。各省庁は諮問会議の基本方針に沿った形で予算要求を行い、年末までに2006年度予算案が決まる。

《日本医師会》
医療機関のHP作成ガイドラインを提示

日本医師会は11月21日、「医療施設のホームページのあり方―会員医療施設HPおよび医療情報提供のガイドライン」を公表した。これは、日医会員が自らの開設する医療施設の患者および地域住民を対象に、ホームページを媒体として様々な医療施設情報や医療情報を提供する際に、その情報が適切な内容であり、医療界全体の信頼を損なわないものとなるよう、基本要件および不適格事項を提示したものだ。
現在、医療機関のホームページ(HP)は患者自ら情報を得るためにアクセスするものと解釈され、医療法の「広告規制」の対象になっていない。しかし一部のHPで、虚偽・誇大な表現を含み、目にあまる誇大広告とも受け取れる内容のものや、代替医療の宣伝を兼ねた医療情報提供を行うものも少なからず認められるため、公正な情報提供環境の整備が課題となっている。また、社会保障審議会医療部会では、さまざまな人が開設可能で頻繁に更新されるHPは、法で規制して監視することが事実上困難なため、医療機関のHPを法令で規制することを医療改革関連法案には盛り込まないことに決め、関係団体によるガイドラインの作成を要望していた。
日医が公表したガイドラインでは、情報提供にあたっての基本姿勢として、(1)関連法規・規則の遵守、(2)患者・地域住民本位、(3)正確な情報の提供、(4)著作権と知的所有権の尊重―などを提示。このうち、関連法規・規則の遵守については、具体的に「医師の職業倫理指針」、「医療機関が広告することができる事項」「個人情報保護法」の遵守を提示した。
また、掲載不適格な内容として▼医学的根拠のない民間療法等、▼不正確あるいは虚偽の情報、▼患者・地域住民の不安を煽る内容、▼誹謗中傷になる内容、▼必要以上に患者勧誘を図る内容―をあげた。さらに、スポンサーからの広告を掲載するバナー広告については、医療の信頼回復が喫緊の課題であり、また今後政府が規制に取り組むことも考えられることから、医療関連業界の広告をはじめ診療所や病院の地域関連業種であっても自主規制することが望ましいとした。
一方、掲載を推奨する内容として、医療施設情報では▼医療施設名・院長名、▼診療日・診療時間・休診日、▼施設基準・設備内容、▼専門医、学会認定などの掲載、▼日本医療機能評価機構の認定の有無、▼救急対応の有無―を例示。また診療案内については▼診療科名、▼女性専用外来の設置、▼往診・在宅医療・訪問看護への対応、▼連携医療施設情報、▼クリティカルパスの導入―などをあげた。

《厚生労働省》
5年後をめどにレセプトをオンライン化

規制改革・民間開放推進会議主要課題改革推進委員会は11月21日に、本年度初の医療関係での公開討論を実施した。同討論のなかでは、中央社会保険医療協議会のあり方の見直し、医療のIT化、医療機関の情報開示を主要議題として議論した。
このなかで、厚生労働省の水田邦雄保険局長は、医療IT化に向け、医療機関から審査支払機関へのレセプト提出について、5年程度の猶予期間の終了後には、原則全てのレセプトをオンライン化する方針を明らかにした。
現行の医療機関のレセプト提出については紙または電子媒体で行われているが、審査支払機関から保険者への提出は紙媒体となっている。厚労省の「保健医療分野の情報化に向けてのグランドデザイン」では、来年度までに全国400床以上の病院の6割以上、診療所の6割以上に電子カルテを普及させるという目標を立てているが、現状はこれに遠く及ばない。このため政府のIT戦略本部では、2010年までにオンライン化100%を達成する目標を掲げている。
このうえで、同省は、オンライン化に向け、医療機関の規模などを考慮した3段階の経過措置を設ける考えを提示。来年度から、まず大病院と薬局、次に中病院、最終的に小病院及び診療所へと段階的に進めていくこととした。ただし猶予期間中は紙と電子媒体、オンラインでの請求を並行し、猶予期間終了後はオンライン化する。さらに、請求は原則オンラインとすることを省令に明記することで、請求システム全体がダウンした場合や極めて請求件数が少ない場合などの例外を除いて、紙媒体での請求は認めないこととする。
また、同省はレセプトオンライン化に向けた、医療機関に対する支援として、レセプトの電子請求化の際に必要となる、医療機関ごとの傷病名等コードから統一コードへの変換を支援するソフトを今年度中に開発し来年度から配布することや、診療報酬におけるIT化推進のための方策を検討することをあげている。
ただ、同会議からの「オンラインでないものについては追加費用を徴収すべきだ」という要望に対して同省側は「そこまで決めることは躊躇している」と述べるにとどめた。


MMPG提供

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