《厚生労働省》
診療報酬改定スケジュールが示される
厚生労働省は、13日の中央社会保険医療協議会(土田武史会長)のなかで、2006年4月の次期診療報酬改定のスケジュール案と、診療報酬改定に向けた検討項目例(議論のためのたたき台)を提示した。
スケジュール案によると、9〜11月を目途に社会保障審議会医療保険部会及び医療部会において、診療報酬改定に係る基本方針について審議。12月末に内閣が予算編成過程において、診療報酬等の改定率を決め、1月にその改定率を前提に、社会保障審議会において策定された基本方針に基づき、診療報酬点数の改定案の調査・審議を行うよう中医協に厚生労働大臣が諮問。2〜3月に予定する答申の前に、「中医協の在り方に関する有識者会議」の議論の中で、改定の基本方針の策定を中医協以外で行うことや諮問即答申という不透明さを指摘されたことから、一般からの意見を受け付ける期間を設けた。
一方、中医協は、8月末から診療報酬調査専門組織の調査結果を踏まえつつ、前回改定までの中医協における議論の経緯から引き続き検討することとされた事項について、調査・審議するほか、診療報酬改定の結果の検証について検討する。10〜11月を目途に、医療経済実態調査結果等を報告し、この結果を基に診療報酬等の改定率について議論を行い、必要に応じて、厚生労働大臣に意見を提出。1月に厚生労働大臣の諮問を受け、診療報酬点数の設定に係る調査・審議を行い、2〜3月に厚生労働大臣に対し、診療報酬点数の改定案を答申する。
また、診療報酬改定に向けた検討項目例では、▼DPCのあり方、▼慢性期入院の患者特性に応じた包括評価、▼回復期リハや救急医療、小児医療、精神医療、在宅医療、終末期医療の適切な評価、▼初診料や再診料などの外来医療のあり方、▼医療の質や安全確保に関するコスト評価、▼入院時食事療養費の評価、▼IT化推進のための環境整備、▼介護報酬改定との連携―など19例を挙げている。
《医療計画の見直し等に関する検討会》
医療計画制度の見直しの方向性をまとめる
11日の医療計画の見直し等に関する検討会(座長・黒川清東京大学先端科学技術研究センター客員教授)は、医療計画制度への積極的な住民参加や地域完結医療の実現などの方向性を打ち出した「2006年の医療制度改革を念頭に置いた医療計画制度の見直しの方向性」(中間まとめ)をまとめた。これまで同検討会が議論してきたことを取りまとめたもので、前回までの「議論のためのたたき台」と概ね一致し、患者本位の医療サービスの基盤づくり、国と都道府県の役割の見直し、全国規模の医療機能調査と主要な事業の指標、医療連携体制、医療の質の向上と効率化に関する今後の取り組み―などについての基本的な考えを示している。
■医療連携体制の明確化で住民に安心感を
医療機関に直接関係する「医療連携体制」については、患者を中心とした地域の医療機能と医療提供者間の医療連携の状況を医療計画に明示することで、「医療提供者がどのような連携体制を組んでいるのか明確化する」とし、住民や患者の安心感につなげるものとしている。加えて、「客観性や検証可能性が担保された医療の実績情報(アウトカム指標)が提供できる体制を構築することが基本である」として、具体的に紹介や逆紹介する際に、患者が紹介医療機関を選択できるような指標を明確化することも要望。また、医療連携体制は、一つの医療機関だけで医療を完結することが困難な状況にあることから、地域の医療提供者が医療連携によって患者の治療を分担、完結するという医療への変化を促進するものであり、医療機関の自主的な機能分担と連携を推進するものとするとともに、患者が受診する医療機関を選択することができ、かつ、医療機関相互の競争による質の確保ができるものとすると明示した。
実際の連携に当たっては、医療機関が都道府県に、医療機能に関する情報を積極的に提出するものとするとともに、地域連携内での地域連携クリティカルパス、院内クリティカルパスに沿った治療の推進とともに、患者の治療計画を再検証できるデータ整備への努力も求めている。
さらにこれらの連携を進めるに当たり、「高度な医療機能を有する病院の必要性」を列挙。具体的には(1)高度な医療技術や専門性の確保、(2)医療水準の向上策、(3)人的支援を通じた安定的な医療提供―を目的に、高度な医療への継続的な対応や地域における医療連携機能、主要な事業ごとの医療の質・水準の向上―を実施する必要性を示した。
《厚生労働省・最近の医療費の動向》
2005年2月医療費は前年同期比3.7%増
厚生労働省がまとめた「最近の医療費の動向」により、休日数などの影響を補正した2005年2月の医療費総額の伸び率は、前年同期に比べ(以下同)3.7%上昇していたことが分かった。
制度別医療費の伸び率は、被用者保険本人が+5.7%、被用者保険家族+3.7%、国保+2.3%、高齢者+4.0%、公費+2.1%だった。被用者保険全体では+4.7%で、前年同期から増加した。種類別では、入院及び食事療養が+1.1%、入院外+5.6%、歯科▲5.3%、調剤+11.1%と歯科のみ減少した。
■診療所が7.1%増
医療機関種類別の医療費をみると、個人病院が▲4.8%とマイナス基調にあった一方、法人病院は+2.8%、大学病院は+1.5%、公的病院+0.4%とプラスの伸びを見せた。また診療所は+7.1%、歯科▲5.3%、保険薬局+11.1%となった。これを1施設当たりの伸び率にすると個人病院は+3.7%、法人病院は+2.3%、大学病院+0.8%、公的病院は+1.1%、診療所+6.1%、歯科病院▲3.4%、歯科診療所▲6.2%、保険薬局+7.8%だった。
一方、医科診療所の診療科別医療費総額の伸び率は、小児科+22.5%、内科+9.0%、耳鼻咽喉科+7.9%、外科+2.5%、産婦人科+0.1%、皮膚科+1.8%、整形外科+1.8%、眼科▲1.8%などとなっており、小児科が大きく伸び、眼科が唯一の減少だった。これを1施設当たりの伸び率でみると、最も大きかった小児科で+19.4%、内科8.9%、耳鼻咽喉科7.2%、外科3.6%、産婦人科1.3%、皮膚科0.0%、整形外科▲0.2%、眼科▲3.9%という状況だった。
MMPG提供
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