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2005年06月06日号

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《社保審医療部会》
日医がネガティブリスト条件付容認を表明

厚生労働省は、5月25日に開催された社会保障審議会医療部会(部会長・鴨下重彦社会福祉法人賛育会病院長)の中で、広告規制と情報提供のあり方に関する中間取りまとめに向けた「方向性についての整理案」を提示した。
これまでの広告規制に関する議論では、ポジティブリスト方式とネガティブリスト方式の2つが論点に挙げられ、国民の選択の多様化を必要とすることからネガティブリストを支持する患者代表委員らと、安全で適正な情報提供を担保することが必要としてポジティブリストの維持を求める日医代表委員らとの間で意見が分かれていた。
今回、今までの議論をもとに厚労省がまとめた整理案の中では、「広告規制と情報提供のあり方総論」として、広告可能な事項については、患者・国民の選択を支援する観点から、客観的で検証可能なものについては極力広告できるように措置することが適当である―などと提示。より情報提供可能な範囲を拡大することが重要であるとし、医療機関に対して医療機能に関する情報を積極的に提供するよう求めた。ただ、実際の規制方式については、議論が二分していることを踏まえて、患者のニーズや利用者保護の観点、規制の実効性などを考慮して議論することが必要とし両論を併記した。
また、インターネットを含む広報による情報提供の方向性として、▼患者・国民が求める医療情報が十分に提供されるよう、これまでと同様、広告規制と同じような規制の対象とはしないが、広報であっても、虚偽等著しく不適切な内容が提供されている場合に、法令により一定の規制を行う枠組みを設けることを検討する、▼その情報の信頼性を確保するため、適切な広報を行うためのガイドラインを作成し、それに沿った情報提供が行われるよう、取り組みを進める―などを明示している。
これに対し見城美枝子委員(エッセイスト・青森大学教授)は「ネット世代は広報も広告も区別していない。罰則規定を設けられないなら規制は慎重に考えてほしい」と要請。また辻本好子委員(ささえあい医療人権センターCOML代表)は「情報がありさえすればいいのではなく、どの情報が一番いいか、医療者とともに考えられることが大切」として、広報のあり方を一般市民と医療者が考えられる仕組みづくりが必要とした。

《厚労大臣所管分 社保審医療分科会》
非医師理事長の医療法人開設で手続き緩和

5月23日に開催された社会保障審議会医療分科会の中で、厚生労働省医政局は、複数の都道府県で病院、診療所等を開設している医療法人が医師・歯科医師以外の理事長を選出する際の承認手続きを簡略化する判断基準を提示した。これまでは上記のような複数の県で、病院等を開設している医療法人で医師以外の理事長を選出する際は、あらかじめ社会保障審議会医療分科会の意見を聞かなければならなかったが、今後は一定の要件を満たせば同分科会の意見を聞いたとみなすこととなる。
その要件とは(1)過去5年間医療機関としての運営が適正に行われ、かつ、法人としての経営が安定的に行われている、(2)理事長候補者が法人の理事に3年以上在籍しており、過去3年間に医療機関としての運営が適正に行われ、経営が安定的に行われている、(3)医師または歯科医師の理事が理事全体の3分の2以上、特殊な関係のある者の割合が3分の1以下で、過去2年間医療機関としての運営が適正に行われ、法人としての経営が安定している―などの4項目いずれか一つを満たせばよい。そのうち(3)の「特殊な関係」については、6親等内の血族や配偶者、3親等内の姻族関係を持つ者、候補者や候補者の親族の理事と事実上婚姻関係にある者、候補者らが会社役員になっている他の法人の役員や使用人などを示している。

《厚生労働省》
患者とかかりつけ医を中心とした保健医療提供体制へ

5月30日の医療計画の見直し等に関する検討会で、厚生労働省は、「平成18年の医療制度改革を念頭に置いた医療計画の見直しの方向性」に係る論点整理(案)を提示した。
論点整理案では、診療ネットワークの目的、内容、留意点などを文章化して示している。そのうち、診療ネットワーク構築の目的として、▼診療ネットワークを通して医療情報が患者と医療提供者との間で共有されることにより、患者が医療への参加意識を持ちやすくなるとともに、かかりつけ医から納得して適切な医療機関の紹介を受けることができるという、患者とかかりつけ医を中心とした質の高い効率的な保健医療提供体制を構築する、▼診療ネットワークは、一つの医療機関だけで完結をめざす医療から、地域の医療機関が医療連携によって地域全体で患者を診ていく医療への変化を促進するものであり、病院の自主的な機能分担と連携を推進する―などを明示。かかりつけ医を中心とした医療提供体制の必要性をあげている。
一方で、地域の診療ネットワークの実現に向けた国・都道府県の支援に当たっては、(1)特定の疾患しか診療せず患者全体の状況を診ないという過度な専門医療の助長、(2)一つの医療機関での患者独占による医療サービスの質の競争の低下、(3)病院の自主的な機能分担を支援し、国・都道府県が医療機関に対し強制的に機能分担を迫ってはならない―といった留意するべき点を提示した。
さらに、診療ネットワークの内容として、各診療ネットワーク内では、各医療機関は、患者に対し治療開始から終了までの全体的な治療計画(地域連携クリティ力ルパス)を共有した上で、各医療機関がそれぞれ担当する部分の治療計画(院内クリティカルパス)に沿った治療を行い、日常生活への復帰に向けた作業を患者と各医療提供者が共同して行うものとする―などと提示した。
これを受け土屋隆委員(日本医師会常任理事)は「患者は医療機関を受診して初めて自分の病気のことを知る。かかりつけ医にまず行き、そこで対応できなければ対応できる医療機関を紹介されるといったことはすでに行われている。行政は、地域で実質的にできているネットワークを支援するべきだ」と述べ、改めてネットワークを作るよりも、現実にある紹介体制の支援に力を注ぐべきとした。さらに同氏は、かかりつけ医の機能を一層進める意味でも、「かかりつけ医」を医療計画の記載事項にすることを主張した。


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