地元に密着した医療提供を行うと、高らかに宣伝して開業したにもかかわらず、医師会以外の活動には一切参加しない、といったスタンスのドクターは以外と多い。町内会や商店会活動に参加するということの本来の意義を知れば、それがいかに危険な行為であることかが解る筈である。医療の経営とは医師会の仲間で成り立つものではない。地元の患者があってはじめて成り立つものである。これらの活動を通して、他院より好感をもって迎えられること、顔馴染みになることによって人情的に自院の患者となってゆくこと、による患者吸引メリットを引き出すとともに、このような交流の中で健康管理の重要性を説くなど、文字通りの地域に密着した中での保健活動が展開可能となるのである。
- 自治会催物への参加
自治会内の組織には老人会、婦人会、子会などがあり、それぞれが会合、小旅行、懇親会などの諸行事を行っている。これらに参画し、ボランティア活動を行えば地域における「我らの先生」としての地位は高まり、文字通りの近所付き合いの中での診療活動が可能となる。院長が多忙であれば、祭礼の際の酒の差し入れや、ゲートボール大会のトロフィーの提供なども有効である。
- 自治会役員としての参加
役員に就任すると月1回程度の会合、催物の準備、各種書類の配布等の活動をせねばならないが、地域情報が入手しやすくなるとともに、地域における人脈形成が行いやすくなるなどのメリットも多い。何よりも各自治会はドクターのような知的人材を欲していることが多く、「自治会の知恵袋」的な地位を確保できれば、地域住民の信頼を集めるには絶好のチャンスとなる。つまり住民サイドからみれば「ドクターのような知的階級の高い人間が地域のために一生懸命働いてくれている」といった感動を覚えるのである。