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月刊歯科医院経営ワンポイントアドバイス 2014年6月号

2014/6/6

スタッフ モチベーションUP
~ミーティングでスタッフは変わる~

定期的にミーティングを開催しているクリニックは多いようですが、報告や連絡だけに終わり、スタッフから有効な意見を引き出せているクリニックは少ないようです。しかし、意見を言いやすい雰囲気づくりと、意見の出し方について少しの工夫をすることによって、具体的な提案を引き出すことはできるものです。
今回は、ミーティングのやり方を変えて、スタッフのアイデアを活用しているクリニックの例について、ご紹介します。

■スタッフから意見を引き出す

スタッフに「意見を出してください」とだけ言ってもなかなか出てきません。
「院長の前では言いにくい」「どうせ言っても却下される」「黙っていても◯◯さんが言ってくれるだろう」
…等々、参加者がこのような意識を持っていては、貴重なアイデアも出てこなくなってしまいます。意見を効果的に出してもらうにはどうしたらいいでしょうか。
以下は、工夫の一例です。

<平等に意見を出させる工夫>
大きめの付箋(7.5㎝×7.5㎝程度)を利用します。
①参加者全員に3~5枚ずつ(同数の)付箋を渡す。(※「3つ以上アイデアを出してください」等、数を指定しておきます。)
②付箋1枚に1つの意見を記入してもらう。
③書き終えたら、付箋をホワイトボードや模造紙などに一斉に貼りだす。

付箋を貼り出すことで「誰の意見か」ということより「意見そのもの」へと参加者の意識が向き、参加者が意見交換しやすくなります。

Dクリニックでは、スタッフのAさんとBさんの反りが合わず、ミーティングでは互いの意見を批判し合い、まとまらないのが常でした。他の参加者は二人の顔色を伺い、なかなか意見を出しません。
しかし、この付箋を使うことにより、今まで発言できなかった参加者からも意見を引出すことができるようになりました。また、面白いことにAさんとBさんの書いた意見が同じであることも多く、これまでの対立関係を超え、出た「意見」について前向きに検討することができるようになりました。何より一番の成果は、「今まで気が重かった月一ミーティングが楽しくなった」とミーティングに参加するスタッフのモチベーションが変わったことでした。

■有効な意見に絞るには

付箋の活用は、スタッフから意見を出してもらうのには有効ですが、時に、クリニックや院長への要望、或いは他のスタッフへの批判が出てしまうこともあります。そのような場合は、付箋に書かれた意見を、自分たちで「変えられるもの」と「変えられないもの」とに分類してみるといいでしょう。

Kクリニックでは、ある月の来院患者数が前年同月の3分の2にまで落ち込んだため、ミーティングで「増患対策」について話し合うことになりました。付箋に意見を書いてもらったところ、
「建物が古い。壁を塗りなおしたら。」「近くに新しいクリニックができて患者さんが流れている。あちらの方が設備も綺麗だし仕方ない。」といった後ろ向きな意見や、「先生の口調がきつく患者さんが怖がる。もっと優しい口調で話してほしい。」「スタッフの〇〇さんが誰にでもタメ口で話しかける。親しいつもりかもしれないが、よく思わない患者さんもいる。」「新卒の新人が敬語を使えていない。」――などの他者のあら探しのような内容が多く挙がりました。
そこで一旦、自分たちで「変えられるもの」「変えられないもの」に意見を分類。「変えられないもの」にばかり意見が集中していることが明白になり、「他責」で仕事をしていることを自覚することができました。次に、そうした意見をただ単に却下してしまうのではなく、「どうすれば解決できる?何か自分たちにできることはない?」という質問を繰り返し、掘り下げてみると次のような具体策がまとまりました。
▼クリニック周りの花壇の手入れを担当制で行う、▼初診の診察前にスタッフが一言「先生は一生懸命説明するときに口調がきつくなってしまうことがありますが、怒っているわけではないですよ。」とフォローを入れる、▼月に1回スタッフで接遇のロールプレイをする ――。
現在ではスタッフ全員が「できることからやってみよう」という意識になり、斬新なアイデアが挙がっています。最初は後ろ向きな意見であっても、「どうすれば解決できる?」という質問をもとに、掘り下げていくことで有効な意見に変えることができるのです。
クリニックが繁栄するか衰退するかは、建物が綺麗であることや施設が新しいということで決まるのではなく、ドクターとスタッフによるところが大きいのです。勝因は「人の気迫」。気迫を引き出すミーティングにすれば、必ず他のクリニックに勝つことができます。

川庄公認会計士事務所
高田 典子

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