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月刊歯科医院経営ワンポイントアドバイス  2013年10月号

2013/10/25

「ファン患者の創造とその維持」

■ファンを創る~ホームページの活用

歯科医院に特化した求人広告サービスを手掛ける会社が、歯科医院のホームページの保有率について調査を実施したところ、約8割の歯科医院が自院のホームページを開設し、集患方法の一つとして活用していることが分かりました。ホームページを開設した全ての歯科医院が、その成果を感じているのでしょうか。中には「お金をかけて開設したものの、患者さんからの反応が全然なく、やっても無駄だ」とあきらめている先生もいらっしゃるのではないでしょうか。

なぜ、患者さんの反応が薄いのか ―。その原因はどこにあるのでしょうか。製作、デザイン、掲載している自院の治療やサービス内容等々に注目しがちですが、 もしかすると「本当に伝えないといけないことが、本当に伝えないといけない人に、伝わっていない」ということに起因しているかもしれません。 「人が多く集まる=(コンセプトが伝わり)賛同する」という認識から考えると、歯科医院においては、「患者さんが多く集まる=(歯科医院のウリが)伝わっている」という構図になります。この「伝える」ためには、まず前提条件に「伝えたい人(対象としている患者さん)について理解している」ことがあります。自院のウリと患者さんのニーズのマッチングの度合いこそが賛同につながり、結果として増患につながるのです。自院のウリ(例えば、自院の治療方針や目指すもの、得意とする治療等)を明確にし、それを伝えて、賛同を得ることが必要です。そのための手段として、ホームページの活用が挙がります。賛同を得るということは、先生のファンになるということに結び付きます。ファン患者の創造のきっかけにホームページが一役買うわけです。

そこで、あらためて「本当に伝えたいことが何で、本当に伝えたい人は誰か」を今一度見直してみられては如何でしょうか?

■ホームページの注意点

医療機関に対する広告については、厳しい規制があるなかで、医院内で患者さんに配布するパンフレットやホームページについては、医療法の対象となる広告とはみなしていません(インターネット上のバナー広告は法の規制となる広告として取り扱われます)。ただし、平成24年9月に厚生労働省が、以下の内容については”医療機関のホームページに掲載すべき内容でない”という指針を示していますので注意が必要です。

【医療機関のホームページの内容の適切なあり方に 関する指針(一部抜粋)】

(1) 内容が虚偽にわたる、または客観的事実である ことが証明できないもの

(2) 他との比較等により、自らの優位性を示すもの

(3) 内容が誇大なもの、または医療機関にとって都合 がよい情報等の過度の強調

(4) 早期の受診を過度にあおる表現または費用の安さ 等の過度の強調

(5) 科学的な根拠が乏しい情報に基づき、患者の不安を過度にあおるなどして、医療機関への受診や特定の手術等の実施を不当に誘導するもの

(6) 公序良俗に反するもの

(7) 医療法以外の法令で禁止されるもの

人の生命・身体にかかわるサービスを提供する医療機関のホームページの在り方として、概ね妥当な内容です。上記のガイドラインを守りながら、自院に対して賛同を得、ファンとなり、生涯通い続けてもらえるよう工夫することが必要なのです。

■ファンであり続けてもらうために

ファンになってもらい、継続的に来院していただくためには、その後の応対がキーワードとなります。つまり、先生やスタッフの患者さんへの応対が問われるのです。平成23年に日本歯科医師会により行われた「歯科医療に関する一般生活者意識調査」の結果によると、歯科医師へのイメージとして「不満」と回答した理由の一位は、「治療が雑な感じがした」、次いで「受付やスタッフの感じが悪かった」でした。スタッフの応対次第で患者さんに不満が生じ、また、当たり前のサービスレベルでは、満足感も得られず、飽きられてしまうことが裏付けられています。

最近、サービス業では、「ホスピタリティ」という言葉がよく使われます。ホスピタリティとは「おもいやり」「心からのおもてなし」を意味し、相手に喜びや感動を与えることで、新しい価値を創造するものです。「マナー」を身に付け、患者さんに不快感を与えず、「好感」を持っていただき、そこに「心配り」を加えることによって、患者さんの期待を超えたレベルのサービスを通して「感動」を与え、それこそが医院のファン患者の維持に結び付くのです。

税理士法人 亀岡合同総研
桑野 耕次

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