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介護経営情報(2016年6月24日号)

2016/6/29

◆平成27年中の認知症の行方不明者、3年連続で1万人超
昨年は過去最多1万2,208人 警察庁発表

――警察庁
警察庁が6月16日、昨年1年間に届け出のあった行方不明者のうち、認知症が原因とみられる人が1万2,208人とこれまでで最も多かったと発表した。前の年から1425人(13.2%)の増加。1万人を上回るのは3年連続となる。

NHK NEWS WEB放送によると「認知症などによる行方不明者は3年連続で1万人超える」という。このうち、98%に当たる1万2,058人については98%の人は昨年のうちに居場所が判明している。一方、150人は発見できなかったという。昨年より以前に行方不明になった人も含めると、昨年にみつかった人は1万2,121人。このうち、警察に発見されたのは7,231人、自力帰宅や家族による発見は4,107人で、死亡確認は479人に上った。

警察庁の身元不明者の数の公表は初めて。警察庁がNHKの全国放送を「傍観」できなくなって「認知症問題」を看過できなくなり重い腰を上げたという説がマスコミ各社に伝わった。そこでマスコミ各社は「行方不明者数」を大きく取り上げた。警察庁も今後の対応策に本腰を上げるきっかけを得たという声もマスコミ各社に流れている。
警察の手違いが原因の事例も指摘されており、警察庁は同日、行方不明者の早期発見や身元確認などの対策を取るよう、都道府県警に通達した。 昨年、家族などから警察に捜索願(行方不明者届)を出された認知症の人は1万322人。うち151人の所在が今年4月末までに判明していないという。  
警察に出された捜索願は都道府県警別で大阪が2114人と最多。兵庫(1308人)、愛知(811人)、京都(411人)、茨城(364人)、警視庁(308人)、岐阜(280人)、福岡(279人)、広島(259人)、岡山(255人)が続いた。

NHK NEWS WEBによると認知症の行方不明者が遠隔地で保護されるケースも相次いでいる。 京都市では5月末、盛岡市で独りで暮らしていた女性(72)が保護された。両市間の約700キロを一人で移動してきたとみられ、京都府警右京署が新幹線で盛岡市まで送り届けた。  
同署などによると、5月27日早朝、京都市右京区の寺院の境内でお辞儀を繰り返す女性を住職らが見つけた。通報で来た署員に「お告げがあった」などと話したという。荷物は手提げかばんだけで、中にあった住民基本台帳カードなどから身元が判明。自宅近くの民生委員が26日に姿を見ており、同日中に盛岡を離れたらしい。 同署は関東に住む親族に連絡したが、「交流がない」と引き取りを拒否されたため、署員2人が同行して盛岡市の職員に引き渡した。女性は認知症の症状が悪化して入院したという。
 
厚生労働省によると、認知症の高齢者は昨年の時点でおよそ520万人。2025年には約700万人まで増える見通しで、地域ごとの体制づくりの加速が求められている。警察庁によると、各地の自治体や介護施設現場では様々な取り組みが進められており、関係者が試行錯誤を重ねている。自治体や警察、介護事業者、住民、企業などが連携してネットワークをつくったり、GPSやICTを有効に活用したりするモデルがあり、徘徊が痛ましい結果につながるのを防いでいるケースも少なくない。

◆介護休業に関する判断基準のたたき台提示 常時介護研究会
仕事と介護両立「分割して休業取得することも可能」の道

――厚生労働省
厚生労働省は6月17日、「介護休業制度における『常時介護を必要とする状態に関する判断基準』に関する研究会」を開催。「常時介護を必要とする状態に関する判断基準の見直し」を議論し、「常時介護を必要とする状態に関する判断基準」のたたき台を提示した。
今年の3月に雇用保険法の一部改正法律が成立して、施行は2017年の1月1日。これはあらゆる企業で就業規則改定が不可欠となるその準備期間でもある。
今回の改正により、たとえば(1)突然の入院等により最初に介護に直面した時期、(2)要介護者が退院して在宅介護をスタートさせる時期、(3)要介護者の状況が悪化して施設介護に移行する時期など、仕事と介護の両立体制を組み直さなければならないタイミング毎に、分割して休業を取得することが可能となる。
 
大きな問題として、厚労省は「常時介護を必要とする状態」を、さらに詰めていく課題がある。
厚労省は「常時介護を必要とする状態」について、(1)要介護2以上を受けていること、または、(2)要介護認定を受ける前などの一定の判断基準―を基準とすると提案。(1)か(2)のいずれかを満たす場合に該当するとしている。
(1)に関して、厚労省は理由として、「日常生活について一定程度の身体介護を含む介助が必要になっている場合には、家族が何らかの両立支援制度を利用する必要性が高いと考えられる」と述べている。
 
(2)で、厚労省は介護を受ける家族が要介護認定を受ける前に介護休業制度等の利用を申し出る場合や、要介護認定を受けられる年齢に達しない人に関する判断基準を提示。介護保険の要介護認定調査票の項目から、代表的で労働者にわかりやすいと考えられる項目を抽出して、平易な表現にしたものと説明している。
具体的な基準は、①座位保持、②歩行、③移乗、④水分・食事摂取、⑤排泄、⑥衣類の着脱、⑦意思の伝達、⑧外出すると戻れない、⑨物を壊したり衣類を破くことがある、⑩周囲の者が何らかの対応をとらなければならないほどの物忘れがある、⑪薬の内服、⑫日常の意思決定―の12項目。
介助がより必要な状態を3、自立に近い状態を1とした3段階で12項目を判断し、「2が2つ以上」または「3が1つ以上」該当し、かつ、その状態が継続すると認められる場合に、「常時介護が必要な状態」に該当すると提案している。
 
介護保険の要介護認定調査票の項目のうち、①~⑥は起居動作、生活機能の該当レベルを設定。⑦~⑫は認知症等を踏まえ、認知機能、精神・行動障害、社会生活への適応の該当レベルを設定したとしている。
 
改正雇用保険法には介護関係で前進がみられたのが評価されている。介護のための選択的措置義務(短時間勤務、フレックスタイム制度、始業・終業時刻の繰上げ・繰下げ、介護サービス費用の助成等から事業主が選択)については、従来は介護休業と通算して93日までだったが、介護休業とは別に、利用開始から3年の間で、少なくとも2回以上の利用(申し出)が認められることになった。さらに、介護終了までの期間について、労働者が所定外労働の免除を請求できる権利が新設されたことも注目される(ただし、請求期間等について一定の制約はある)。
これらはいずれも日常的な介護ニーズへの対応を念頭に置いたものであり、先が見えない介護期間を、できる限り普段通り働きながら、仕事と介護を両立していくことを支援するための改正だといえよう。

注意したいのは、新たな「常時介護基準」が決まったとしても、現実に厳密に従うことにとらわれて労働者の介護休業の取得が制限されてしまわないように、介護をしている労働者の個々の事情にあわせて、なるべく労働者が仕事と介護を両立できるよう、事業主は柔軟に運用することが望まれる。

◆時間がかかっている「救急患者の受入体制」問題で見直し
5月の熱中症搬送人員数は昨年比116人減少  消防庁

――厚生労働省
厚生労働省は6月16日、行政事業レビュー(公開プロセス)を開催し、「救急患者の受入体制の充実」に関して、外部有識者らによる評価を実施した。救急出動と搬送人員は直近15年間でいずれも増加傾向にあり、特に高齢者の割合が高くなっている。
救急搬送件数の増加に伴い、特に大都市部では医療機関への受け入れに時間を要するケースも発生している。全国的にも救急搬送件数が増加傾向で、医療機関への受け入れの照会に時間がかかり、現場滞在時間が長くなるケースが少なくない。特に首都圏や近畿などの都市部では、医療機関に受け入れられるまでの時間が全国平均を上回っており、地域間の格差が目立っている。
この日、外部有識者から、都道府県の中には、受け入れ先の医療機関を確保できないケースもあり、昨年度の予算の執行率は20%にとどまっていたことを重く受け止めている。もはや「待ったなしの状況下」にあり「抜本的な改善策」を求める声が多く出た。
 
厚労省は、対策として、(1)救急患者受入実態調査事業(2010年度創設)、(2)メディカルコントロール体制強化事業(2014年度創設)。救急隊のメディカルコントロールとは、救急現場から医療機関へ患者を搬送するまでの間に、救急救命士や救急隊員が行なう応急処置などを、医学的な観点から、その質を保障することをいう。(3)搬送困難事例受入医療機関支援事業(2014年度創設)―の取り組みを実施してきた。
(2)は、救急医療体制の強化のため、地域の消防機関などに設置しているメディカルコントロール協議会に専任の医師を配置するために必要な人件費などについて財政支援を行うもの。
  
これについて、厚労省は論点として次のように示した。
▽メディカルコントロール体制強化事業、搬送困難事例受入医療機関支援事業について、都道府県の実態やニーズに合っているか検証すべき
▽メディカルコントロール協議会に対する補助のあり方を検証すべき

(3)は、長時間にわたり搬送先が決まらない救急患者を一時的であっても受け入れる医療機関に対して財政支援するもの。
これに対し、厚労省は適切な「カ所数」の見直しを図るとともに、救急医療機関が搬送困難事例の受入体制(空床、医師など)を確保するために十分な措置となっているか実態を把握・検証した上で、事業内容の見直しを図るとしている。

熱中症搬送人員は高齢者が2,788人、約5割占める
総務省消防庁は6月20日、「2016年5月の熱中症による救急搬送状況」を公表した。消防庁によると、2016年5月に熱中症で救急搬送された人は、全国で2,788人(前年同月比116人減)。年齢区分別は、高齢者(65歳以上)が最も多く1,303人(全体の46.7%)。次いで、成人(18歳以上65歳未満)が868人(同31.1%)、少年(7歳以上18歳未満)が558人(同20.0%)、乳幼児(生後28日以上7歳未満)が59人(同2.1%)の順。
また、医療機関での初診時の傷病程度ごとの救急搬送人員数は、軽症が最も多く1,970人(同70.7%)。次いで、中等症750人(同26.9%)、重症41人(同1.5%)、死亡1人(同0.0%)だった。さらに、都道府県別人口10万人あたりの救急搬送人員数は最多が沖縄県の9.69人で、熊本県4.98人、佐賀県4.56人と続いた。
 
消防庁は5月中旬以降、真夏日(最高気温が30度以上の日)が観測された地域が増え、屋外イベントで少年の熱中症による救急搬送事案が見られたと指摘。気象庁は6月以降、北日本と西日本、沖縄・奄美では気温が高くなると予報しており、消防庁はこまめに水分補給を行うことなどの注意を呼びかけている。

*行政事業レビューとは、各府省自らが、自律的に、概算要求前の段階において、原則全ての事業について、予算が最終的にどこに渡り(支出先)、何に使われたか(使途)といった実態を把握し、これを国民に明らかにした上で、外部の視点も活用しながら、過程を公開しつつ事業の内容や効果の点検を行い、その結果を予算の概算要求や執行等に反映させる取組み。行政の無駄の削減はもとより、事業の効果的、効率的な実施を通じ質の高い行政を実現するとともに、国の行政の透明性を高め、国民への説明責任を果たすために実施するもの。(総務省主管)

◆今回は加算の届出をしていない事業所に理由を詳しく聞く
介護従事者処遇状況等調査の今年度実施案了承

――厚生労働省
厚生労働省は6月15日、社会保障審議会の「介護給付費分科会」を開催。2016年度の「介護従事者処遇状況等調査の実施案」を議論し、表現を一部修正することとし、内容を大筋で了承した。今回調査は、今年度は、加算の届け出を行っていない事業所にその理由を詳しく尋ねる方針だ。
施設・事業所に2015年と2016年の2年間在籍する介護従事者が対象。各年の給与や介護職員処遇改善加算の影響などを調査する。前回2015年度調査からの変更点として、処遇改善加算の届出を行わない理由に関し、「対象の制約のため困難」、「事務作業が煩雑」と回答している事業所について、具体的な事情を調査。

さらに、処遇改善加算の届出を行わない理由に関し、「キャリアパス要件(Ⅰ)・(Ⅱ)を満たすことが困難」と回答した事業所に、具体的な事情を聞く。調査は2016年10月に実施し今年度も、2015年度と同時期の10月に行い、対象とする介護保険施設・事業所、調査対象者、調査対象の抽出方法も前年と同様とする。2015年の調査結果では、加算の届け出をしている事業所は88.5%で、そのうち加算(Ⅰ)が75.1%だった。結果は2017年3月に公表する予定。

(参考資料))
消費税負担に関する関係団体ヒアリングにおける主な意見
○消費税率10%への引上げに伴い、介護保険サービスに関する消費税の取扱い等について検討を行うため、第18回及び第19回 介護事業経営調査委員会(4月15日及び21日開催)において、「消費税負担に関する関係団体ヒアリング」を実施した。
・ヒアリング実施団体(9団体) 第18回:全国社会福祉法人経営者協議会、民間介護事業推進委員会、全国特定施設事業者協議会、日本医師会、 認知症の人と家族の会 第19回:全国老人福祉施設協議会、全国老人保健施設協会、日本慢性期医療協会、日本認知症グループホーム協会
・意見書提出団体(4団体) :全国小規模多機能型居宅介護事業者連絡会、日本薬剤師会、日本看護協会、日本介護支援専門員協会 ○ 今回のヒアリングにおいては、①消費税率8%への引上げ時の対応の評価、②消費税率10%への引上げ時の対応に関する意見等 を聴取したところであり、主な意見を事務局において取りまとめた。
●消費税率8%への引上げ時の対応の評価
(各団体からの意見)
○平成26年4月の消費税率の引上げに対応した介護報酬改定では、基本単位数に上乗せすることを基本としつつ、消費税負担が 相当程度見込まれる加算についても上乗せをするという方法で対応しており、可能な限り合理的に実施されたものと考える。
○前回の消費税率引上げ時における介護報酬上の対応手法は概ね適切であったと評価している。
○基準費用額については、調査結果における全国平均値のデータに基づき、給付費分科会において引き上げる必要はないとの決定 がされたものであるので納得はしている。
○給付実態を勘案して、区分支給限度基準額が引き上げられたことは評価できる。
○消費税対応分を補填するために報酬改定が行われ、利用者負担は確実に増加したが、介護保険サービス事業所が健全に経営でき、介護職員が適正な処遇で働き続け、質の高いサービスを提供していくためにはやむを得ないものと考える。

◆介護保険事業状況報告の概要 (平成28年3月暫定版)
介護給付費8兆9,005億円、前年比4.6%増 

――厚生労働省
厚生労働省は6月13日、2014年度の「介護保険事業状況報告(年報)」を公表した。被保険者・サービス利用者・保険給付などの状況を、保険者(市町村等)からの報告数値を全国集計したもの
 概要は次の通り。

1.第1号被保険者数 (3月末現在) 第1号被保険者数は、3,382万人となっている。
2.要介護(要支援)認定者数 (3月末現在) 要介護(要支援)認定者数は、620.4万人で、うち男性が192.0万人、女性が428.4万人となっている。 第1号被保険者に対する65歳以上の認定者数の割合は、約17.9%となっている。(これは保険者が、国民健康保険団体連合会に提出する受給者台帳を基にしたものである )
3.居宅(介護予防)サービス受給者数 (現物給付1月サービス分、償還給付2月支出決定分) 居宅(介護予防)サービス受給者数は、391.2万人となっている。(居宅(介護予防)サービスのサービス別受給者数とサービス別利用回(日)数は、国民健康保険団体連合会から提出される データを基に算出した値である)
4.地域密着型(介護予防)サービス受給者数 (現物給付1月サービス分、償還給付2月支出決定分) 地域密着型(介護予防)サービス受給者数は、41.6万人となっている。(地域密着型(介護予防)サービスのサービス別受給者数とサービスの利用回数は、国民健康保険団体連合会から提出されるデータを基に算 出した値である)
5.施設サービス受給者数 (現物給付1月サービス分、償還給付2月支出決定分) 施設サービス受給者数は91.6万人で、うち「介護老人福祉施設」が51.1万人、 「介護老人保健施設」が 35. 0万人、 「介護療養型医療施設」が5.8万人となっている。(同一月に2施設以上でサービスを受けた場合、施設ごとにそれぞれ受給者数を1人と計上するが、合計には1人と計上して いるため、3施設の合算と合計が一致しない)
6.保険給付決定状況 (現物給付1月サービス分、償還給付2月支出決定分) 高額介護(介護予防)サービス費、高額医療合算介護(介護予防)サービス費、特定入所者介護(介護予防)サービス費を含む保険給付費の総額は、7,501億円となっている。
(1)再掲:保険給付費 (居宅、地域密着型、施設) 居宅(介護予防)サービス分は3,775億円、地域密着型(介護予防)サービス分は855億円、施設サービス 分は2,394億円となっている。(特定入所者介護(介護予防)サービス費は、国民健康保険団体連合会から提出される現物給付分のデータと保険者から提出される償還給付分のデータを合算して算出した値である )
(2)再掲:高額介護(介護予防)サービス費、高額医療合算介護(介護予防)サービス費 高額介護(介護予防)サービス費は165億円、高額医療合算介護(介護予防)サービス費は17億円となって いる。
(3)再掲:特定入所者介護(介護予防)サービス費 特定入所者介護(介護予防)サービス費の給付費総額は294億円、うち食費分は186億円、居住費(滞在費) 分は108億円となっている。(特定入所者介護(介護予防)サービス費は、国民健康保険団体連合会から提出される現物給付分のデータと保険者から提出される償還給付分のデータを合算して算出した値である)

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