FAXレポート

ホーム > FAXレポート > 医院レポート > 医療経営情報(2015年9月17日号)

医療経営情報(2015年9月17日号)

2015/9/18

◆2016年度診療報酬改定に向け検討スケジュール案発表
先進医療会議 「粒子線治療」に関し今後の対応案示す

――厚生労働省
厚生労働省は9月3日、「先進医療技術会議」を開催し、2016年度の診療報酬改定に向けた、先進医療の保険導入などおよび施設基準の見直しに関する「検討方法案」および「イメージ」を示した。
先進医療は、厚生労働大臣が定めた「評価療養」の1つで、保険診療との併用が認められる。検討方法案では、次のように今後のスケジュールが示された。
(1)2015年12月までに「事前評価」(評価対象となる各技術を、構成員・技術委員計3人が書面で審査する)。
(2)2015年12月~2016年1月に「先進医療会議における評価」(保険導入の適切性などについての評価を取りまとめる)。
(3)2016年1月に「中央社会保険医療協議会・総会に報告」(先進医療会議における最終的な評価を報告する)。
(4)2016年1月~3月に「施設基準の見直しに関する検討」(中医協総会で先進医療での継続が妥当とされた技術について検討し、最終決定をする)。

なお、2016年度の診療報酬改定より、すでに先進医療が実施されている技術の提案書は、関連学会から当該分科会に提出できるとされており、先進医療会議では、中医協・医療技術評価分科会との議論をふまえてさらに検討する。

先進医療には、先進医療技術とともに用いる医薬品・医療機器・再生医療等製品が、医薬品医療機器等法上の承認を得ている場合などの「先進医療A」と、同法上の承認がない医薬品などを用いても、一定の条件を満たせば保険診療との併用を可能とする「先進医療B」がある。
今回は、現在、先進医療Aとして実施されている「粒子線治療」に関し、今後の対応案が示された。粒子線治療に関しては、8月6日の前回会合で、日本放射線腫瘍学会による研究データが報告されており、同学会に対し、「適応の判定に対する客観性の担保の現状を示すこと」や「先進医療Bとして申請を準備している臓器などへの迅速な対応」などを求めている。

◎厚生労働省は9月10日、「先進医療の概要」を公表した。概要を一部要約して以下に紹介する。

先進医療とは・・・平成27年9月1日現在で107種類
「先進医療に係る費用」については全額自己負担
先進医療を受けた時の費用は、次のように取り扱われ、患者は一般の保険診療の場合と比べて、「先進医療に係る費用」を多く負担することになります。
「先進医療に係る費用」は、患者が全額自己負担することになります。「先進医療に係る費用」は、医療の種類や病院によって異なります。
「先進医療に係る費用」以外の、通常の治療と共通する部分(診察・検査・投薬・入院料等)の費用は、一般の保険診療と同様に扱われます。
つまり、一般保険診療と共通する部分は保険給付されるため、各健康保険制度における一部負担金を支払うこととなります。

先進医療を受けるときは
先進医療を受ける場合であっても、病院にかかる時の手続きは一般の保険診療の場合と同じで、被保険者証(老人医療対象者は健康手帳も)を窓口に提出します。
先進医療は、一般的な保険診療を受けるなかで、患者が希望し、医師がその必要性と合理性を認めた場合に行われることになります。

▼説明を受けて納得の上で同意書署名
先進医療を受ける時は、治療内容や必要な費用などについて、医療機関より説明を受けます。説明内容について十分に納得したうえで、同意書に署名し、治療を受けることとなります。

▼領収書はたいせつに保管
先進医療を受けると、先進医療に係る費用、通常の治療と共通する部分についての一部負担金、食事についての標準負担額などを支払いますが、それぞれの金額を記載した領収書が発行されます。 この領収書は、税金の医療費控除を受ける場合に必要となりますので、大切に保管してください。

厚生労働大臣の定める「評価療養」及び「選定療養」とは
健康保険法の一部を改正する法律(平成18年法律第83号)において、平成18年10月1日より、従前の特定療養費制度が見直しされ、保険給付の対象とすべきものであるか否かについて適正な医療の効率的な提供を図る観点から評価を行うことが必要な「評価療養」と、特別の病室の提供など被保険者の選定に係る「選定療養」とに再編成されました。
この「評価療養」及び「選定療養」を受けたときには、療養全体にかかる費用のうち基礎的部分については保険給付をし、特別料金部分については全額自己負担とすることによって患者の選択の幅を広げようとするものです。

「評価療養」及び「選定療養」の種類は、次の通りです。
また、各事項の取扱いに当たってはそれぞれにルールが定められています。
▼評価療養
先進医療
医薬品、医療機器、再生医療等製品の治験に係る診療
薬事法承認後で保険収載前の医薬品、医療機器、再生医療等製品の使用
薬価基準収載医薬品の適応外使用 (用法・用量・効能・効果の一部変更の承認申請がなされたもの)
保険適用医療機器、再生医療等製品の適応外使用 (使用目的・効能・効果等の一部変更の承認申請がなされたもの)
▼選定療養
特別の療養環境(差額ベッド)
歯科の金合金等
金属床総義歯
予約診療
時間外診療
大病院の初診
小児う蝕の指導管理
大病院の再診
・180日以上の入院
制限回数を超える医療行為
また、「評価療養」及び「選定療養」については、次のような取扱いが定められています。
▼医療機関における掲示
この制度を取扱う医療機関は、院内の患者の見やすい場所に、評価療養又は選定療養の内容と費用等について掲示をし、患者が選択しやすいようにすることとなっています。

▼患者の同意
医療機関は、事前に治療内容や負担金額等を患者に説明をし、同意を得ることになっている。患者側でも、評価療養又は選定療養についての説明をよく聞くなどして、内容について納得したうえで同意することが必要です。

▼領収書の発行
評価療養又は選定療養を受けた際の各費用については、領収書を発行することとなっています。

◆新医薬品の14日処方制限撤廃の提案など検討要請 規制改革会議
「改善すべき規制」を募集 10月1日~10月31日集中受付期間

――内閣府
内閣府は9月2日、規制改革会議を開催し、国民や企業からの規制改革に関する提案を広く受付ける「規制改革ホットライン」などを議論した。
内閣府は提案募集の集中的な周知活動を行うため、「日常生活・仕事や事業活動で改善をはかるべきだと考える規制・制度」について、2015年10月1日~10月31日を募集の集中受付期間とすると示した。今期は、「地域活性化」に寄与する規制改革を検討テーマの1つに上げている。

また、6月1日から7月21日までに受け付けた医療・介護関連の提案である(1)14日間処方日数制限解除の要望、(2)新医薬品の14日処方制限の撤廃、(3)医療類似行為の、広告規制の撤廃、(4)先端的な医療技術の臨床試験手続きの効率化――の4件に関して、新たに厚生労働省に対する検討要請を行ったことが報告された。

(2)は、新医薬品の収載後1年間、患者の観察を行うなどの理由による1回14日分の処方日数制限について、民間企業が厚労省に規制緩和を提案。提案では、「慢性疾患で症状が安定している患者でも、2週間ごとの通院が必要で身体的、時間的、経済的な負担が生じる。また、制限のある新医薬品を医師が処方しない傾向にあり、新薬へのアクセスが遅延するほか、市販後安全対策調査も定められており、処方日数の制限をしなくとも安全管理は可能」として、制限撤廃を求めている。
(3)は、柔道整復師、鍼灸師、マッサージ師などの国家資格保持者には、治療内容や料金等の広告が法律で禁じられていることについて、個人が厚労省に提案。
提案では、「現在の広告規制は患者が医療選択する際の情報の妨げになっている。一方、無資格マッサージや整体などの国家資格を持たない類似業務に広告制限がなく、公認された医療や医療類似行為よりも自由に広告でき誘引できるならば、国民の保護の意図から外れる」として、医療広告規制撤廃を求めている。

「規制改革ホットライン(地域活性化の集中受付)」実施要項(内閣府 規制改革推進室)
1. 今期は、「地域活性化」に寄与する規制改革を検討テーマの1つとしており、“地域が主役”との観点から、地域からの声を積極的に受け止める必要があります。そこで、「地域活性化」に寄与する多くの御提案をいただくことを目的として、「規制改革ホットライン(地域活性化の集中受付)」を実施いたします。
2. 提案の主体
個人・民間事業者・NPO・各種団体・地方自治体等を問わず、どなたでも直接、御提案いただけます。
3. 集中受付期間 平成26年10月1日(水)~10月31日(金)まで
4. 募集する提案
「地域活性化」を推進する上で、改革が必要と考えられる規制の見直しについて、積極的な御提案を幅広くお寄せ下さい。なお、提案の背景、現状における弊害、改善の必要性・効果等をできるだけ具体的に記載していただければ幸いです。
5. 提案の取扱い
受け付けた提案は、内閣府規制改革推進室において、事実関係の確認及び精査等を行った上で、所管省庁に検討要請を行います。また、その検討結果を「規制改革会議」に報告します。更に精査・検討を要すると認められる事項につきましては、所管省庁に再検討を要請するとともに「規制改革会議」においても自ら検討し、改善措置を図る必要がある事項について答申に盛り込みます。
【規制改革ホットライン担当】
電話:03-5253-2111(内線32430又は32431)
月曜日~金曜日 9時30分~18時15分
(以下略)

◆診療報酬改定の基本的視点と具体的方向性を例示 医療保険部会
基本方針の検討―4つの視点で委員から意見求める

――厚生労働省
厚生労働省は9月11日、社会保障審議会の「医療保険部会」を開催した。現在、(1)次回の診療報酬改定の基本方針の検討、(2)2016年度予算概算要求・税制改正要望(健康・医療分野)、(3)2014年度の医療費・調剤医療費の動向、(4)子どもの医療制度の在り方等に関する検討会について、などを議論している。

(1)では、厚労省は、次期2016年度改定にあたっての基本認識について、「超高齢社会における医療政策の基本方向」、「地域包括ケアシステムと効率的で質の高い医療提供体制の構築」、「経済・財政との調和」などを検討するとしている。
また、「改定の基本的視点と具体的方向性」について、(ⅰ)医療機能の分化・強化、連携と地域包括ケアシステムを推進する視点、(ⅱ)患者にとって安心・安全で納得のできる効率的で質が高い医療分野を充実する視点、(ⅲ)重点的な対応が求められる医療分野を充実する視点、(ⅳ)効率化・適正化を通じて制度の持続可能性を高める視点――が例として示された。

さらに、「方向」の例示として、(ⅰ)では、病床機能の分化・強化、連携に合わせた入院医療の評価や、地域包括ケア推進のための多職種連携の取り組み強化(退院支援、医療介護連携、栄養指導など)、医療保険制度改革法もふまえた外来医療の機能分化などが示された。
(ⅱ)では、かかりつけ医、かかりつけ薬剤師・薬局の評価を、(ⅲ)では、認知症施策推進総合戦略(オレンジプラン)を踏まえた認知症患者への適切な医療の評価、地域移行・地域生活支援の充実を含めた質の高い精神医療の評価を例示。(ⅳ)では、後発医薬品の使用促進・価格適正化・長期収載品の評価の仕組み、残薬・多剤・重複投薬を減らすための取り組みの推進など医薬品の適正使用推進の種の方策、いわゆる門前薬局の評価見直しなどが示されている。

●基本方針―かかりつけ薬局の評価に委員から意見
この日、医療保険部会は重点的に「次期診療報酬改定の基本方針」を議論し2016年度改定にあたっての基本認識、基本的視点、具体的方向性をおおむね了承した。厚労省は出席の構成委員から意見を求めた。
「改定の基本的視点」に関しては、厚労省から、(1)医療機能の分化・強化、連携と地域包括ケアシステムを推進する視点、(2)患者にとって安心・安全で納得のできる効率的で質が高い医療分野を充実する視点、(3)重点的な対応が求められる医療分野を充実する視点、(4)効率化・適正化を通じて制度の持続可能性を高める視点――が示され、委員からの意見を求めている。
4つの視点について、菊池令子委員(日本看護協会副会長)は賛同したうえで、看護職の多くの女性が家庭との両立が困難で離職していることなどをあげ、「次回改定でも医療従事者の負担軽減を基本方針で明確に示すことが重要。訪問看護の充実は重症度の高い小児の在宅療養と、高齢者の居住施設へのサービスの拡大を」と要望した。

(2)では、「かかりつけ薬剤師・薬局の評価」の表現に関して、白川修二委員(健康保険組合連合会副会長)は、「薬局に新しい点数をつけると読めるが、薬局が本来果たすべき機能はまだ不十分だという認識であり、『評価』の表現はやめるべき」と強く主張。
また「質の高いリハビリテーションの評価」について、武久洋三委員(日本慢性期医療協会会長)は、「地域包括ケア病棟では、包括2単位のリハビリを2単位以上行っている病院が多い。そこで、(出来高というより)どのくらい良くなったかでの評価が適切」と意見した。森昌平委員(日本薬剤師会副会長)はかかりつけ薬局推進が明確に示されたことに賛成し、「一元的・継続的な薬学的管理・指導を行い、重複投与防止や在宅訪問などに取り組みたい」と述べた。

(4)は、「残薬や多剤・重複投薬を減らすための取り組みの推進」について、松原謙二委員(日本医師会副会長)が「残薬はある程度の余裕も必要で、多剤投与は単純に多いから悪いのではなく、不適切なものをどう減らすか議論してほしい」と求めた。

◆昨年度 後発医薬品使用促進などがS評価 全国健保協会検討会
協会けんぽの後発医薬品使用割合58.7%と8%大幅増

――厚生労働省
厚生労働省は9月4日、「全国健康保険協会業績評価に関する検討会」を開催し、2014年度の健康保険事業に対する全国健康保険協会側からの「業績評価シート」(自己評価)が提示された。内容は、(1)保険運営の企画、(2)健康保険給付など、(3)保健事業――から構成される。
全国健康保険協会(運営する健康保険の愛称「協会けんぽ」)は、被用者保険者のひとつで、健康保険法にもとづいて2008年10月1日に設立された。厚労省所管の特別の法律により設立される法人であり、日本最大の保険者(医療保険引受人)。厚労相は、健康保険法第7条の規定により、その業績を評価する。

業績評価シートのうち(1)では、5段階で最上位の「S(目標を大幅に上回っている)」評価として、次の事項が列挙された。)
①保険者機能の発揮による総合的な取り組みの推進。
②地域の実情に応じた医療費適正化の総合的対策。
③ジェネリック(後発)医薬品のさらなる使用促進。
④的確な財政運営。

このうち、③に関しては、2009年度以降の6年間における財政効果の累計額が、単純推計ベースで約414億円と、実施に要したコストの累計額である約28億円を大きく上回ったほか、協会全体の後発医薬品使用の割合が、2014年度平均で58.7%と、2013年度平均の50.2%から、「大幅な伸びを達成した」点が大きく評価された。業績評価シートの詳細には、「保険運営の企画」、「健康保険給付」、「保健事業」の各項目ごとに、それぞれ詳しく説明されている。

全国健康保険協会の業績に関する評価(健康保険) *要約
1.保険運営の企画
(1)保険者機能の発揮による総合的な取組みの推進
【評価の視点】
「健康・医療戦略」等に盛り込まれた内容に沿って、各支部で「データヘルス計画(仮称)」を作成し、支部の実情に応じて医療費適正化対策等を推進するため、「保険者機能強化アクションプラン(第2期)」で定めた各事項の更なる充実・強化を図っているか。
パイロット事業等の成果を全国的に普及する取組みを行っているか。協会の財政基盤強化の視点等で意見発信に努めるとともに、自治体との連携推進を図っているか。

<事業報告(概要)>
○アクションプランで定めた事項の更なる充実・強化について
データヘルス計画については、「健康・医療戦略」等に盛り込まれた内容に沿って、26年度内に全支部において策定しました。また、地域の医療費・健診データの分析、加入者の疾病予防や健康増進、医療の質の確保、医療費適正化対策などの取組みをこれまで以上に総合的に推進し、アクションプラン(第2期)を実効性ある形で具体化するために、専任の研究室設置や分析ツールの開発、調査研究報告会や学会発表等を通じて、医療に関する情報の収集・分析・提供・関係方面への発信力の強化に積極的に取組みました。
また、26年6月25日に公布された地域における医療及び介護の総合的な確保を推進するための関係法律の整備等に関する法律(医療介護総合確保推進法)により、医療保険者が地域の医療提供体制に関与することが法律に位置づけられました。旧政府管掌健康保険から引き継いだ給付の審査・支払い、レセプト再審査の業務や、協会設立を機に行うこととなった健診・保健指導の業務に加えて、地域における健康特性を踏まえたデータヘルス計画の策定や事業主とコラボレートした健康経営を推進している中、さらに地域の医療提供体制への関与という協会の保険者としての活動範囲の拡大に対しても積極的に準備を進めています。

○パイロット事業の全国的な普及に向けて(略)
自己評価
「保険者機能強化アクションプラン(第2期)」で定めた各事項の具体的な内容・取組みについては後の項目で詳述しますが、地域の医療費・健診データの分析から始まり、専任の研究室設置や分析ツールの開発、調査研究報告会や学会発表等を通じて、医療に関する情報の収集・分析・提供・関係方面への発信力の強化など、あらゆる手段を講じて各事項の総合的な推進を図ると共に、医療介護総合確保推進法の改正により地域の医療提供体制への関与という保険者としての活動範囲の拡大に対しても積極的に準備を進めています。
拡大していく業務範囲に対し、限られた陣容で積極的な対応に努めている協会の取組みは、総合的に十分評価されるべき内容と考えます。

なお評価欄の判定基準は、S・A・B・C・D 【判定基準】 S:目標を大幅に上回っている A:目標を上回っている B:目標を概ね達成している C:目標をやや下回っている D:目標を下回っており、大幅な改善が必要、と区分されている。

お問い合わせ・ご相談はこちら

お問い合わせ・ご相談はこちら

お問い合わせ・ご相談はこちら

お電話
  • 【フリーダイヤル】0120-136-436
  • Tel.06-6222-0030
執務時間
  • 月曜日~金曜日
    午前9:00~午後5:30

お問い合わせメールフォーム

些細なことでも気兼ねなくお問い合わせください。「はい、日本クレアス税理士法人です」と電話を取ります。その後に「ホームページを見て」と言っていただけるとスムーズに対応できます。